「フェルマーの料理」と営業の孤独
2023年の仕事を終えて今日から休みに入りました
今年も一年 駆けずり回って過ごしたのでかなり心身共にダメージあるのでよく休みます
今回のnoteはあるドラマについて書きたいと思います、「フェルマーの料理」という金曜日にやってたドラマですね
数学だけに没頭して生きてきた少年が挫折を経て料理の世界に入って数学的思考を料理に挑んでいく漫画が原作のドラマです
ドラマの内容や数学的思考と料理というテーマも凄く面白かったですが個人的には気になったのは主人公の変化でした
19歳で数学だけをして生きてきて挫折と朝倉海との出会いをきっかけに料理の世界に飛び込んだ北田岳(きただがく)
数学者思考を武器に料理の世界で急成長して店の先輩達を追い抜いた時 目指していた存在 朝倉海が病気になり突然いなくなりレストランKの料理長になる
それまで優しかった青年はトップに立ち目指す者がいなくなった孤独とお店を守ろうとするプレッシャーで別人の様に周りにも厳しい人間に変わりました
そしてレストランKは岳の異常に完璧を求める厳しさにより周りと連携が取れなくなって破綻して岳は仲間の大切さにやっと気付きます
そのシーンはSNSでも「北田岳 闇落ち」なんて書かれて話題になってましたし個人的にも一番惹き付けられた場面でした
その理由は一心不乱になるが故に人が変わってしまう様な時があるのを理解出来たからです
約10年前 自分が営業を始めて、よく解らないままガムシャラにやって1年で営業所を任される責任者になりました
営業所の総責任者になった時 世界は一変しました
それまで助けてくれた上の方がいなくなり自分が周りを引っ張っていかなくちゃいけなくなった時 色んなモノがいきなりのしかかってきました
全国各地にある営業所の中でトップに立ってからはそこから落とす訳にいかないと自分も現場で最前線でより営業に没頭しました
そこから周りとの関係は変わっていきました
営業の世界にも個人差もあれば役割分担もありますがそういう客観的視点を持つ事が出来なくなり周りにも完璧を求めて厳しさは増して数字は上がっても人は離れていきました
気がつけばメンバーのモチベーションは落ち退職者が増えて自分が個人で全国トップの数字を出しても営業所全体の数字は落ちていきました
更には家族の為に働いていたのに家族に対しての接し方もきつくなり公私ともに最悪な状態に陥りました…
高みを目指すからこそ個人だけでなく周りとの協力や適材適所、分担が必要だという事に気づきましたがそこに至るまで約1年かかりました
いつの間にか周りに人がいなくなり営業所を壊滅状態にしてしまい責任者から降格になったのは忘れる事のない記憶です
なので「フェルマーの料理」を観ていて昔の自分の過ちを思い出してました
ドラマみたくカッコいい話ではなく本当にトラウマになる様な事であの時の同僚達には今でも謝罪と後悔の気持ちが今でも消えません
初めての営業でそういう経験をして業種が変わりしましたがまた営業所や支店の責任者になってからの仕事のやり方はだいぶ変わり今 会社経営をする上でもかなり活かされてます
孤独や重圧は人を変えたり狂わせたりします、そして本人はそれに気付かない位に追い込まれてしまう事もあるというのを知りました
どんな分野でもトップに立つ人は孤独を感じてると思います
その孤独の中で戦いながらも周りが見える人と見えなくなってしまう人がいて自分は後者でした
あの1~2年の間で年収は一気に上がりましたが仕事をしてて楽しいとかプライベートが充実してると思った事は一度もなかったです。