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『渋谷ではたらく社長の告白』を読んで

読了して、”なぜこれが起業家のバイブルになっているのか?”を理解できた。

渋谷で働く社長とは、サーバーエージェント創立者でありCEOの藤田晋氏。若い頃からイケイケの営業マンで、サーバーエージェントを立ち上げてから、日本IT企業の代表と評されるまで登りつめた。

でも、その過程にあった苦労話は、誰も知らない。

「失敗を恐れる日本風土」からすると、起業から先にある、潰れるか潰れないかの二択は、”潰れない”しか重視しない。まぁ途中で倒れてしまったら、様々な方面に損失を与えるわけだから、リスクを回避したいのが人情というもの。

でも藤田氏は、かなりテキトーな段階で起業にこぎつけている。

IT業界にとって、このスピード感は何よりも大事だった時期でもあり、起業家に必要なこともここにある。「面白そう……やるか!」くらいのノリで動き出さないと、社会のスピード感に勝てないものだ。

通常であれば、会社の設計図として”企業方針”が必要。でも藤田氏は思いついたら決断するなり、夢を語ることでビジョンを大きく見せたりと、ベンチャー精神より開拓者のような経営だった。

この著書から学べるのは、「他を出し抜くにはスピードが無ければダメ」ということ。

後に起こるリスクを想像するのは容易い。でもそれに費やす時間は、必要であるように見えつつも、無駄な時間である。起きたら起きたで対処すればいいだけの話。

数々の困難がありながらも、日本IT起業の勇として君臨するサイバーエージェント。……それがどのように立ち上げられたのかを知ると、「起業ってこんな感じでもいいんだ!」と、迷いが晴れるかもしれない。

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さしし
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