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雪女と雪男と雨女と雨男【日本語】雪女(柳田國男『遠野物語』)

小正月の夜、又は小正月ならずとも冬の満月の夜は、雪女が出でゝ遊ぶとも云ふ。(103)

柳田國男『遠野物語』(1910)

雪女ってなんだろう。

美しい女性の姿で、触ると冷たいけど、体が雪でできているわけではないらしい。

雪男のメスではないから、類人猿的な生き物ではないだろう。

雪夜に現れるけど、普通の人ではないみたいだから、雨女の雪バージョンではないらしい。

たとえば、真冬にみんなでどこかに出かけたら雪が降りだして、その中に雨女がいたとしても、もはや雨女とはいえないが、とはいえ雪女ではない。これを「雨女型雪女」という。

逆に、みんなでどこかに出かけて、雨が降りだして、メンバーの一人が「わたし雨女なの」と言って、でもその人が実は誰の知り合いでもなかったりしたら、その人は生きた人間ではない可能性がある。これを「雪女型雨女」という。

また、雪女と雪男が夫婦である可能性はおそらくないが、雨女と雨男は夫婦である可能性がある。これを「雨雪男女非対称性原理」という。

さらに、雨女と雨男の子どもが雨女や雨男になるかどうかはわからないが、雪女の子どもの雪ん子は雪女か雪女のオスのはずだし、雪男と雪男のメスの子どもは雪男か雪男のメスのはずだ。これを「雨雪男女非対称原理の第2法則」という。

ここに問題がひとつある。

雪女のオスと雪男のメスについての目撃報告が、皆無に近いことだ。

雪女はおそらく生物ではないので、性別がなくても構わないが、雪男はおそらく生物だ。雪男の母親は常に雪男のメスのはずだ。したがって、雪男と同数程度の雪男のメスが生息しているに違いない。

この問題は、雪男のメスが雪男と誤認されていると考えると納得がいく。案外、ヒヨコなみに雌雄判別が難しい種なのかもしれない。

これを「雪男の雌雄判別ヒヨコちゃんなみにちょームズい説」という。

今日はここまで。お読みいただいてどうもありがとう。

あなたもヒマねぇ。

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