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語学学習しながら健康診断
語学学習をほぼデジタル化してから数年になる。
以前は単語や変化表やフレーズを書き込んだノートやメモ、または語学のテキストをコピーしたものやバラしたものを持ち歩いて、隙間時間に勉強していたものだが、いまはほぼすべてスマホで代用している。
「ほぼ」というのは、字を書く練習をするときにはまだアナログに頼らざるを得ないのと、あとはスマホを持ち込めない場所があるからだ。
その場所とは、日に1回の風呂と、年に1回の健康診断だ。
風呂はゆっくりできるので、語学学習より文庫本を持ち込んで読む。過去に1度だけ水没させた事があるが(太宰治『グッド・バイ』)、1日天日干ししたら、読むのに支障はない程度にカムバックした。スマホにはできない芸当だ。
問題は健康診断だ。基本的に、パンツとメガネくらいしか持ち込めないことになっている。検査と検査の間がヒマで、置いてある新聞や雑誌で間をもたしているが、記事の途中で呼ばれるのが困る。持って帰って続きを読めないのが難だ。
そこで今回は、ロシア語文法書巻末の名詞・形容詞格変化表をA4の紙に両面コピーして折りたたみ、持ち込むことにした。
検査着にはポケットがないので、検査中はパンツに挟む。まるで勝新にでもなった気分だ。スマホにはできない芸当だ。
診察やX線検査を待つ間、コピー用紙を広げて勉強する。アクノー、アクナー、アクヌー、アクノー…(注1)
名前を呼ばれたら紙をたたんでパンツに挟む。何食わぬ顔でしまうのがコツだ。
おかげでなかなか充実した健康診断だった。不倫と同じで、人間しちゃいけないことをすると、はかどるものだ。
しちゃいけないこと?
そもそもこれって規則違反とかマナー違反だったりするのだろうか。
調べてみると、検査にスマホや本を持ち込み可能な病院もちらほらある。
来年はがんばって何とかスマホをパンツにはさんで持ち込んでみよう(パンツにはさみたいだけ?)。
注1. 中性名詞 акно(窓)の単数形格変化。「この窓開くの?」と覚えるとよい。