"天災のなかで貴方に救われた話"_同棲日誌
ニュースで周知の事実だが、昨日は東北で地震があった。
私もその被災者であった。
初めて経験するおぞましさだったが、彼にかなり救われた。
今日は備忘録も兼ねて、それを綴りたい。
震災の描写が苦手な方はここで読むのを終えていただくことをおすすめする。
地震の直前、
私の部屋のこたつで彼と一緒にのんびりしていた。
カタカタカタ、、、と音がしたと同時に
建物全体が揺れだした。
スマホの緊急地震速報のあのけたたましさと恐ろしさが混じった音が部屋中をこだまする。
身体が左右に揺れる。
秒単位で変わる振幅の大きさで、
「あ、これ今まで経験したことないやつだ」と感じた。
真正面に向かい合っていた私たちは、とっさに手を握り、揺れが収まるのを待った。
彼は片方の手で私の頭を覆い、彼の胸に引き寄せて全身で守ってくれた。
時間にしておよそ10秒くらいだと思う。
だが、体感はその3倍長く感じた。
今までに経験したことのないような揺れに、完全に収まっても私はしばらく恐怖での興奮状態でやたら彼に「うちら生きてるよね?だいじょうぶだよね?」話しかけていた(私は興奮して覚えていないが、彼は私にひたすらこの言葉をかけていたとのこと)。
揺れがおさまったあとも傍で頭をなでて落ち着かせてくれた。
ずっと怖ばった表情の私を「だいじょうぶだよー!(→からの変顔!)」と声をかけてくれた。
彼の優しさと安心感で段々と笑い皺ができているのに気づいた。
天災はいくら予習してもいざ本当にくると
恐怖の方が勝って何もできなかった。
そんな自分のことで精一杯の状況下でも私を守ってくれた彼には感謝でしかない。
たまたま一緒にいたタイミングでの地震発生だったのも不幸中の幸いだ。
次の日、彼にあの時の心境を聞いてみると、
と伝えてくれた。
あまりにもハンサムすぎやしないかと感動した束の間、直後にきったない音のおならをかまして台無しにするところはさすがすぎて、また笑い皺が深くなった。
震度6という未経験な天災の中で、彼の温かさを感じた週末だった。