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男性SLE患者として発信し続ける理由

◆ はじめに


私はSLE(全身性エリテマトーデス)という難病を抱えています。

SLEは自己免疫疾患(膠原病)の一つであり、免疫系が誤って自分自身の組織を攻撃してしまう病気です。この病気は圧倒的に女性に多く、男女比は1:9とも言われています。

私は男性SLE患者の1人です。そして、だからこそ「男性患者としての体験を発信することに意味がある」と考えています。

今回は、私が発信を続ける理由についてお話しします。


◆ 男性SLE患者の情報の少なさと孤独感


SLEの発症率が女性に比べて低いこともあり、男性患者の情報は非常に限られています。ネットで調べても、病気の情報や体験談はほとんどが女性向けのものです。

私は中学生の頃にSLEを発症しましたが、実際に男性患者がどのように日常を過ごし、どのような困難に直面するのかを知る機会はほとんどありませんでした。また、同じ病気を持つ男性と出会うこともなかったです。病気を抱えること自体が大きな不安でしたが、それに加えて「自分と同じ立場の人がいない」という孤独感がありました。

また、治療においても男性特有の悩みがあります。例えば、SLEの治療にはステロイドが使われますが、その副作用として筋力の低下、骨密度の減少、脱毛などが挙げられます。もちろん、女性にとっても大きな課題となりますが、性別が違うとその対処法も異なってくることが多いです。しかし、こうした情報はあまり共有されていません。

このように、男性患者が参考にできる情報が少ないことで、病気との向き合い方や治療の工夫についてのヒントを得るのが難しいのが現状なのです。

◆ だからこそ発信し続ける


私が発信を続ける理由は、「自分が感じた孤独や不安を、ほかの人に感じてほしくない」という思いがあるからです。

私はXやnoteなどで、SLEに関する自身の経験や日々の生活について発信しています。病気との向き合い方や治療の工夫、社会生活での苦労などを正直に書くことで、同じ病気を持つ人たちが「自分だけじゃない」と感じられるようにしたいと思っています。

SNSでの発信を通じて、私と同じようにSLEを抱える男性とつながることができました。それだけでなく、患者の家族や医療関係者の方からも「参考になった」という声をいただくことがあります。情報が少ない中で、こうして経験を共有することが誰かの支えになると実感しています。だからこそ、私は発信を続けるのです。

◆ 性別を超えて参考になる情報を


もちろん、私の発信は男性患者だけを対象にしているわけではありません。SLEの治療や生活の工夫については、性別に関係なく役立つ情報も多いです。

また、患者本人だけでなく、その家族や友人、パートナーにとっても「SLE患者がどのように感じているのか」を知ることは大切です。私の発信が、周囲の人がSLEという病気を理解する助けになればと思っています。

◆ まとめ


SLEはまだまだ知られていない病気であり、特に男性患者の情報は少ないのが現状です。だからこそ、私は自身の経験を発信し続けることで、同じ境遇の人たちの力になりたいと考えています。

病気を抱えることは決して楽なことではありませんが、同じ悩みを共有し、支え合うことで少しでも前向きになれるのではないでしょうか。これからも情報を発信し続けることで、同じ病気の人が少しでも生きやすくなる社会を目指したいと思います。

もしこの記事を読んでいる方の中に、SLEで悩んでいる男性がいるなら、「あなたは一人じゃない」と伝えたいです。

私の発信が、誰かの希望や支えになることを願っています。

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サーシー@SLE×腎移植
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