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「腎生検」の体験談

今回は、私がこれまで数回経験した『腎生検』についてお話しします。
腎生検を受ける前は不安を感じる方も多いと思いますが、私の体験談が少しでもその不安を和らげ、安心して検査に臨める手助けになればうれしいです。

腎生検とは?

腎生検は、背中からボールペンの芯ほどの針を刺し、腎臓の組織を一部採取して顕微鏡で観察する検査です。

主な目的は、蛋白尿や血尿、腎機能低下の原因となっている腎臓病を診断し、治療に役立てることです。

検査の流れ

検査自体は数十分で終わる比較的短時間の検査です。
うつぶせの状態で行い、最初に局所麻酔をします。この麻酔が少し痛いくらいで、腎生検の針を刺す際の痛みはほとんど感じません。

針を刺す際には、エコーで腎臓の位置を確認し、息を止めて腎臓が動かないようにして刺します。通常2、3回で組織を採取できますが、うまくいかないと5回ほど刺されることもあります。

針を刺すときには「バチン!」という大きな音がしますが、私は事前に医師からどんな音がなるのか説明を受けていたため、心の準備ができて安心して臨むことができました。
針を抜いた後は出血があるため、5~10分ほど背中を圧迫します。

検査後の安静

実は、腎生検で大変なのは術後の安静期間です。
腎生検後は、半日ほど背中にクッションを入れて刺した箇所を圧迫しつつ、仰向けで過ごさなければなりません。腎臓周辺は血管が多く出血しやすいため、その出血を防ぐためです。
数時間ごとに体を少しずつ動かせるようになりますが、それでも長時間仰向けで過ごすのは辛いものです。
食事やトイレもベッドの上で行う必要があります。
 
また、安静が取れた後も注意が必要です。歩けるようになっても、何かの衝撃で腎臓のかさぶたが剥がれることがあります。
私は2回目の腎生検で、起き上がる際にかさぶたが剥がれ、激痛が走り、安静期間が延びたことがありました。

腎生検の経験

私はこれまで、数回腎生検を体験しました。
1回目は、腎機能低下の原因である腎臓病の診断、つまりSLE(全身性エリテマトーデス)の診断や病状の評価のために行いました。
2回目は、SLEが重篤化した際に腎臓のダメージを調べるためです。
 
腎臓移植後も、移植した腎臓の状態を確認するために定期的に腎生検を行います。この場合、移植された腎臓は腹部にあるため、背中ではなくお腹から針を刺します。腹部からの腎生検は、出血のリスクが少なく、安静期間も短いです。
移植後の腎生検では、2~3時間安静にすれば歩行やトイレが許され、1泊して翌日には退院できました。


腎生検は決して恐ろしい検査ではありませんが、術後の安静期間が大変です。しかし、この検査のおかげで腎臓の状態を正確に把握し、適切な治療を受けることができました。

これから腎生検を受ける方が少しでも安心して臨めるよう、この体験談がお役に立てば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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