
93.1万株のツツジを見下ろす三休公園
三休公園は、岡山県美咲町の標高270mの三休山に、1966(昭和41)年に設けられた公園です。雑木を伐採して自生しているコバノミツバツツジを残して1万株を育て、5000本のソメイヨシノ等のサクラを植えて造られました。旭川ダム湖を見下ろす山頂付近に、陶芸・木工・紙すき・染織などが体験できる民話の村と桜茶屋、宿泊施設の民話館、キャンプ場等があります。

2017年4月23日、2023年4月5日、2024年4月16日の3回訪問しました。
2017年4月23日は、季節的にかなり遅かったですが、コバノミツバツツジの株数が多いので、快晴の空に終盤の株が満開でした。

さくら茶屋に向かう階段を上ります。右側は葉ツツジですが、左側は満開です。

さくら茶屋は、別名 正直じいさんの家とも呼ばれています。遠目に見ると、着物を着てお出迎えなのかと思ったら、等身大の花咲か爺さんと婆さんの人形です。民話の広場の周りには、こういった人形が何体も立っています。さくら茶屋でうどん定食を食べて、昔からコバノミツバツツジの生えていた山だったことを確認します。

さくら茶屋の横に、うそ鳥大明神が祀られています。嘘つき鳥を祀る民話でもあるのかと思いましたが、違います。1997年にウソという野鳥の大群が、サクラの花芽を食べつくしたので、鳥が嫌う薬を散布しました。この効果があって、サクラの花芽が食べられなくなったので、これを記念して祀った神社です。コバノミツバツツジに包まれて、参拝者に嘘の芽や実を食べてもらうお札もありました。

さくら茶屋のまわりが、民話の村です。

尾根沿いに歩くと、谷筋にも、体験施設が並んでおり、多くが葉ツツジになったとはいえ、点々とコバノミツバツツジが斜面に並んでいます。

花の径は4cmほどの標準的な大きさで、蜜表がくっきりと見えます。

2023年4月5日は、雨の中です。見事な水滴の珠玉が見られます。

ソメイヨシノが散り初めで、これに交代するようにコバノミツバツツジが咲き出しています。

2017年には葉だったツツジも、斜面を埋めるように咲いています。

反対側の急斜面を見ると、コバノミツバツツジの隊列です。

2024年4月16日は曇りです。コバノミツバツツジの満開で、白いサトザクラが添うように咲いていました。

紅紫の蕾が開くときは、妖艶ささえ感じます。

咲き終わりの晩生、咲き始めの早稲、中生のそれぞれの株が満開を迎えたときに、快晴、雨、曇りの天気を比較しながら、山の上から見下ろした1万株のコバノミツバツツジを堪能できました。