映画「犬王」をみた。
気になっていた「犬王」をアマゾンプライムでみた。
チャレンジ作品だと思うけど、感想は「これじゃない」
犬王をみたきっかけは劇場公開中にYou Tubeで公開されていた劇中シーン「鯨」を偶然みてから興味がわき、Twitterでもなんか盛り上がってるし、古典(能)とミュージカル?能楽に興味あったしみてみようかな、くらいのノリでした。
私は歴史にはからっきし疎くて大河ドラマも見ないし、壇ノ浦の戦いも源氏と平家の戦いくらいしか記憶にありません。原作小説も未読です。
最後にみた歴史映画(?)も、星野源さん主演「引越し大名」と岡田准一さん主演「散り椿」くらい。
でも犬王を知る直前にアニメ「平家物語」をみていたので何とかなるだろうと思いました。
思った通り、アニメ「平家物語」は見ておいた方が平家の恨みの濃さを感じられます。
※ここからはネタバレもあるのでご注意。
犬王を普通に楽しめた人にはごめんなさい。
犬王と私は合わなかった要因としてロック過ぎたこと。
大きな不満点として、公式サイトには『強烈な友情と《能楽》の世界を鮮烈な視点で綴る』とありますが、やってることは【ロック】と【バレエ】でした。
正直、能楽とは?と首を捻りました。
能楽をロックという別の文化で上書きし、犬王の父が追求してきた猿楽を『古い』のひと言で終始おとしめ続けたことも納得できないポイント。
(民衆のうつり気のしやすさと残酷さの表現かとは思いますが、それにしても・・・。)
琵琶からギターの音は出ないだろ、とか舞台にどんだけ投資してその元手は?なんてことはムシできた。
「深く考えてはいけないそういうノリの映画なのかな。」でスルーできたんですがアヴちゃんに寄せすぎたと思う。
それに友有の最期。
お前なんの覚悟もせず琵琶ひいてたの?幕府に楯突いたらどうなるかくらいわからない方がおかしいし、さっきまでは首が飛んでもやりきるって言ってたじゃんか。
犬王とふたりで覚悟決めてロックだったじゃんか。
(600年現世に居座る無念を描くための伏線だとしても突然の小物感にびっくり)
そして最後にツッコみたい。
公式サイト『歴史に消えた能楽師【犬王】の物語をもとに変幻自在のイマジネーションで描かれる、ミュージカル・アニメーション。』ってこの犬王、能楽したの虚無顔のラストシーンだけやん!!
唯一感動したのは「鯨」の後半シーンで、犬王が鯨にのり平家の元へ戻って来たかのような演出。待望の鯨が戻り、平家の無念が昇華されるのはとても好きな演出でした。
ここまでくると原作小説がどんな感じなのか逆に気になってくる。