あのとき、わたしは結婚を選ばなくてよかった。
\ ようこそ /
人間は1日に
とんでもない数の選択をしているそうですが、
今日の自分はどんな選択をしたのか
思い出せない、ささみです。
今日の書くことは
わたしのこれまでの人生を振り返ってみると、
自分の意志で決める機会はそうそうなかった気がする。
昔から理想な自分がいるわけでもなく、
かなえたい夢も特にありませんでした。
周囲の顔色をうかがいながら生きてきたわけです。
自分の学力で行ける高校を選び、
両親にすすめられるまま進学先を決め、
先生にすすめられて就職先を決め、
当時の彼氏との同棲も深く考えずに決めた。
それはそれは流されて生きてきた。
桃太郎の桃のように。
どんぶらこ、どんぶらこ。
自分の意志がゼロではなかったけど、
自分の思いより、
周囲の期待を裏切らない選択は何か、
を常に考えて、自分のことを決めていた。
そんな人生だけど、
自分で選んで、
自己投資的なことをしたこともある。
けれど、
リターンが得られたというわけでもない。
いい経験はしたけど、
それを胸を張って、
「選んでよかった!」といえない。
そんなわたしでも、
選んでよかった、と言えることがある。
あのとき、結婚を選ばなかったこと。
さきほど書きましたが、
同棲していた相手との
結婚のタイミングがありました。
このまま付き合って、
結婚するのかな、と思っていた。
お互いにそんな雰囲気。
はたからみれば、
20代のうちに付き合っていたひとと結婚。
いまとなっては、
うらやましいとも思う。
あのとき、結婚をしていれば、
子どもがいて、
マイホームを建てて、
なんていうわたしが存在したかもしれない。
それでも、
わたしは、結婚を選ばなくてよかった。
わたしの家庭環境というか、
生育環境というものは、
なかなかに複雑だった。
当時、付き合っていたひとも、
なかなかの家庭環境だった。
彼と彼の母親は仲が良かった。
わたしも良くしてもらっていたとは思う。
ただ、今でも、
母親と長い電話をする彼を覚えている。
彼の運転でドライブしているとき、
彼の母親から、相談の電話がかかってきて、
スピーカーにされた会話内容を
延々と聞いていたこともある。
それを見かねて、
アドバイスをしたこともあったけど、
彼の母親と長電話する回数は減らなかった。
わたしが何をしても、
改善することはないんだろうな、
と漠然とあきらめていた。
特に大きな問題がないから、
解決することもない。
ただ日常の一部として、
じんわりと重苦しさが常にある。
もし、結婚したら、
わたしは自分の家族でも頭を悩ませて、
相手の家族のことでも悩む日々になるのか。
そんなことが分かり切っていたから、
結婚に前向きになれなかった。
結婚とはそういうものかとも思う。
少しずつ折り合いをつけていくもの。
ただ、
こんな毎日は受け入れられないかも、と思った。
彼の家族にも疲れ、
自分の家族にも疲れる。そんな毎日。
どちらかが普通の家庭だったら、
どちらかの複雑な気持ちも
支えられていたと思う。
結婚、の事実だけなら幸せを見いだせても、
その先の生活の幸せは何も見えなかった。
結婚するのがゴールなら、
結婚を選んでいた。
でも、わたしは、
結婚して、平穏な日々を過ごしたかった。
彼との結婚で、
彼との生活が平穏になるとは思えなかった。
だから、別れを選んだ。
アラサーになって、彼氏がいない。
想像していなかった。
なんとなく、
自分は20代の後半には、
結婚しているもんだと思っていた。
昔のわたしなら、
「若い時にちゃんと相手を見つけるなり行動していれば結婚できるでしょ」
なんて思っていた。
今となっては、
相手がいても、行動していても、
自分の思うような自分に
なれないこともあるとわかる。
自分が好きな相手が
自分を好きになるとは限らないし、
自分の気持ちだけ都合よく扱われて
傷つくこともある。
恋愛とはむずかしい。
あのとき、結婚を選ばなかったこと。
独身アラサー女を選んだこと。
それを後悔していない。
周囲をうらやましく思うこともある。
変に焦ることもある。
余計なことを言われてイライラすることもある。
結婚したいとも思う。
ただ、わたしはわたしの日々を平穏にするために
あのときの選択はよかったことだと胸を張って言える。
ありがとう、あのころのわたし。
いまはまだ、
あの頃のわたしに自慢できるような
わたしじゃないけど、いつかは、
子どもののころのわたしにも、
あの頃のわたしにも、
自慢できるような、いい女になるぞ。
選んでよかった、
そうずっと言い続けられるように。
あなたも、
後悔のない選択ができますように。
お付き合いありがとうございました。
お時間があれば、
ほかの記事も読んでやってくださるとうれしいです。
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