市ヶ谷フィッシュセンターへ
◎
市ヶ谷フィッシュセンター。
それは市ヶ谷駅から丸見えの釣り堀。
機会があり初めての鯉釣りをしに行った。
鯉を釣るためのエサを受け取り、竿を借りて
いざ釣り堀へ。
先客たちが散らばって、じっと"その時"を待っている。総武線がごうごうと音を響かせて走ってゆく。
「釣り上手なおじさんの側で技を盗もう」と
邪な感情を持って釣る位置を決める。
そんな卑しい私と同行者に
そのおじさんが後々優しくノウハウを教えてくれた。
あざま〜す!!
優しいお兄さんが「もう終わるんで良かったら」と
エサの余りを丸々くれた。
あざま〜す!!
おじさんとお兄さんのおかげで3匹釣れた。
死なない程度の死に体が笑いのツボだから
4枚目笑っちゃうんだよな。
途中で気づくけど、くっさ〜。
香ばしいエサを指で練り練りしたり、
その手でスマホ取り出して写真撮ったり、
釣った鯉がビチビチした時の飛沫を浴びたりして
全身に魚の香水をつけた人みたいになった。
においの犠牲になったところ:
髪・眼鏡・顔・指・上着・ズボン・スマホ表面・スマホカバー・カバン
臭くなった代償にかなり楽しかった。
この時期にしてはかなりの防寒をしていったけど、
直射日光で終始体を焼かれカラカラに干からびた。
じっと待つ時間はのんびり流れるものかと思いきや、
ウキが沈む(=鯉がエサに食いつく)一瞬を
見逃さないためにかなり目をギンギンにした。
エサだけ持って行かれたことに気づかず
ボーッとしている時間だけでも豊かだった。
釣れたら釣れたで大騒ぎの大暴れ。
クールに仕留めるおじさん達の姿が眩しかった。
また行きたいな。
今度は全身全霊で臭くなりにいこう。
◎
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