詩|一行の窓


町はずれの
本屋の
一角にあった
辞書の
たった一行の言葉に
君は
閉じ込められた

私が
何を言っても
君は
その言葉を
持ち出してくる

ある朝
悪夢を見たと
君が言うから
私は
隣の文字に
膝を付き

向こうの


向こうの
世界に
手を伸ばした

近くで見ると
その一行は
ステンドグラスで
奥には
大自然が
広がっていた



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