詩|強さ
時間は削れと教わった
それだと強くはなるけれど
削れば周りが見えなくなって
道で泣く子に気づけない?
時間は削れと教わった
みんなは強くなっていくのに
わたしは道で泣いているの
他に泣く子も見当たらない
時間は削れと教わった
わたしは何をしているの
何度も何度も間違えた
それでも残れと魂が
時間は削れと教わった
あの日の夢はどこ行った
手を伸ばしても赤い月
風と林と星とホタルと
芝生になって考える
いつしか月を待っていた
時間は削れと教わった
ようやくふんぎりついたから
ちょっと散歩に出かけたら
さっき笑顔をもらったよ
時間は削れと教わった
やっぱりわたし、たしかに言える
削れば周りが見えなくなって
道で泣く子に気づけない
少しは強くなれたかな
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