詩|白灰青


霧雨の舞う視界に陽の光が射し
雨粒がきらきらと輝いている

あれから二ヶ月経って
睫毛についた水滴が
世界の色彩を美しく染めてから
あの人がバカだったことに気づいた
こんな私を捨てるとか

白、灰、青。
三つ集まった寒い色
燃える夕焼けにはない美しさはあると思う
夜の静けさにはない愛だってあると思う

白い山のてっぺんに
飛行機が吸い込まれていった
あの人と寝た河原の色
浅瀬はもう澄み渡って



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