#15 愛しのストロベリーシェイプ
みなさんはメガネをかけていますか?最近は裸眼視力で問題ないという人が本当に減りましたね。コンタクトレンズを使っていて、夜だけメガネという人が多いのでしょうか?僕はむしろ積極的にメガネ派で、色々と思い出もあります。今日はそんなメガネの話をしたいと思います。
急に視力が下がった
小学校5年生の時、急に視力が下がりました。当時は保健室ではなく、教室の後に視力検査表を貼って、担任の先生が視力検査をしていました。僕の番になり、先生が何度も検査をやり直しているので「?」と思っていると、先生は、
それまで視力は 1.2〜1.5 を維持していたので、とてもショックでした。先生が「0.4」と言った瞬間にクラス中から「え〜っ」と声が上がりました。当時はメガネをかけている人はクラスで数人程度ではなかったかと思います。家に帰ってもそのことは誰にも話せずにいて、中学受験塾に通い始め、6年生になりました。
夏休みが終わって秋になり、入試まであと半年になった頃に、いよいよ塾の教室の黒板の文字が見づらくなり、両親に話しました。
当時、家族で唯一メガネをかけていた祖母に付き添われてメガネ店へ行き、はじめてのメガネを作ってもらいました。当時はなぜか、「ずっとメガネをかけていると、もっと目が悪くなる」と思われていたので、学校と塾の授業時間中だけかけるようにしていました。初めて学校でメガネをかけた時は、周囲から注目されて恥ずかしかった記憶があります。
ステージ毎に変わるメガネ
その後は、中学、高校、大学と、人生のステージが上がる時に新しいフレームにしました。1997年にオーストラリアへ交換留学した時には、メガネを買い替える予定はなかったのですが、ビーチを散歩中に大波をかぶってメガネをさらわれてしまい、結局は留学という新しいステージでやはりメガネが変わりました。その時のメガネ屋さんで、astigmatism(乱視)という単語を覚えたのもいい思い出です。そんな経験があったので、ドイツ留学決定を契機にメガネを新調することに決めました。いくつかのショップで店員さんに同じことをお願いします。
すすめられたフレームをかけて写真を撮ってもらい、妻に見せますが、どれも「自然で似合うけれどイメージは変わらない」でした。そんな中、初めて行ったセレクトショップの店員さんが面白いフレームを持ってきました。
ヘアデザイナー出身の今泉悠氏が2010年に立ち上げた ayame というメガネブランドのモデルで、レンズを入れると8万円弱!自分から手に取って試着することはなかったタイプのデザインでしたが、かけてみると不思議な心地良さでした。上の写真でも分かるように、鼻当ての部分が金属で可動部分がないことから調整が難しいフレームなので、使い始めて以降、何度かその店員さんに時間をかけて調整してもらいました。その時、こんなことを教えてくれました。
時には人のすすめるままに
僕は何でも自分で選びたがり、人のすすめには従わないタイプです。でもあの日、「これなら、イメージ変わりますよ」と言ってもらった時、なぜかその店員さんの言う通りにしようと思えたのです。思えばここしばらく、自分の意思でどうにもならない壁に行きあたった時、ふと現れた人が指針を示してくれる経験が何度かありました。メガネもそうだったのかもしれません。
メガネに8万円も使ってしまったので、ドイツ行きに備えて新しい服を買いためることができなくなりました。でも、服と違ってメガネは毎日、それも顔の上につけるものなので、いいものを選んでよかったと思っています。
ところで先日実家に帰省した時、久しぶりに7歳の姪に会ったのですが、僕のメガネを見て、
と言われました。この形を見てすぐにイチゴと感じるとは、かなりデザインのセンスがあるのでは?と思います。
ドイツでもし、「面白い形のメガネだね〜」と言われることがあったら、日本では「ストロベリーシェイプ」と呼ばれるデザインであることを話そうと思います。
今日もお読みくださって、ありがとうございました🍓
(2023年7月23日)