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”アイビー経営者からの教え” 限りなく上げたい消化率・経営のための回転率 1/2

次の例です。
セーターM 紺10枚M 黄色10枚M 2 SKU の10倍の商品を仕入れたとします。一か月後に紺10枚売れて、黄色が10枚残りました。
消化率は50%です。その間に黄色が1枚売れましたので、消化率は60%
です。

せいぜいこんな状態が売り場です、残った商品だけで、戦えません。
売り場は死んでしまいます。売り場を生き生きとしたものにする、
追加仕入れで残ったものも活性化させる。こんな仕組みを作れないか?

願わくば全部売れて100%が理想です。仕入れたものが全部売れる。
生産したものが全て売れてしまう、が理想です。

アパレルの抱えている【宿命的欠陥】

しかしアパレルの抱えている【宿命的欠陥】は、生産又は仕入れた商品が
常に全てを販売する事が不可能という、欠陥を持っています。
必ずなにがしかの商品が残ります。
現在業界の平均消化率(当初設定価格での販売)は45%と言われています。残りは返品されて、セール又はアウトレットで処分されます。

でもセールは最悪の手段です。プロパーで買う気をなくさせます。プロパーで買ってくれた消費者を裏切ります。

ここで鍵となるのは、時間です。
アパレルの生産は生地企画から縫製最終製品までには、
国内でも3か月、海外生産は6か月から10か月掛かります。

そう、あらかじめ、
何か月後の売り上げを100%命中させることは 不可能なのです。
消化率を向上させるには どうすれば良いか?
出来る限り100%に近づけるにはどうするか?

消化率を上げる決定的な方法

例に示した紺・黄色のセーターに戻ります。
何もしなければ消化率は50%のままです。
この場合紺10枚が完売して、更に10枚追加して更に20枚と仕入続け
合計90枚の紺が売れました。
100枚中90枚売れてその間に黄色が7枚売れました。
合計100枚中の98枚が売れました、消化率は98%です。

消化率を向上させるには、このように売れるものを追加で、迅速に、調達出る仕組みが必要です。すなわち、生地段階から最終縫製までを全て自社の責任でコントロールできる体制が必要です。

ここではその店舗全体の消化率ですが、回転率でも同様の対策で改善が望めます。ただし回転率は、まず、不良・過剰・フル回転の3種に各商材を当てはめて、それぞれ異なる施策が必要になります。
次章で回転率の考え方・上げ方について詳しくみていきます。
佐々木真吾

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