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「営業」をワクワクする仕事に。/代表取締役 笹木将太 インタビュー前編

企業の売上拡大を支援する株式会社ブレイブ・ワーク。独自の視点で営業課題を解決し、クライアントと共に成長を目指す同社の取り組みが注目を集めている。代表取締役の笹木将太氏に、事業立ち上げの苦労や、新たな価値提供の裏側について伺った。

インタビュアーは、同社でIS(インサイドセールス)を担当する大日向です。

<後編はこちら>

■「営業の実力を試したい」という想いが原点に

──大日向:本日はよろしくお願いします。まずは笹木さんの自己紹介をお願いできますでしょうか。

笹木:
はい、笹木将太と申します。1992年生まれの今年32歳になります。

関西大学を卒業後、ファーストキャリアは大阪府庁の河川室で働き、その後野村證券で丸2年、法人向けや富裕層向けの新規開拓営業などを経験しました。野村證券時代はおかげさまで良い成績を残せたのですが、どこかで「本当に自分の力なのか、それとも野村證券の看板あってこそなのか」という疑問があったんです。

一度、野村證券という看板を外して、自分の営業力を試してみたいと思ったのが独立のきっかけですね。そこからは営業のフリーランスとして、様々な企業の新規開拓営業支援に携わりました。

大日向:
なるほど。フリーランスとして営業の最前線で仕事をする中で、なぜブレイブ・ワーク設立に至ったのでしょうか。

笹木:
フリーランス時代はそこそこ稼ぐことはできたのですが、ある程度売上の上限が見えてきてしまって。「これ以上売上を伸ばすには、一人の力では限界がある。」と痛感したんです。

そこではじめて会社が世の中にある理由に気づいたんですよね。「仕組みやサービスや組織」で何かを成し遂げ、「社会の役に立つ」ことが一人ではできないことなんだなと、、、。

そこで、将来経営をする上で足りないスキルを身につけるために、株式会社Piece to Peaceにジョインしました。

株式会社Piece to Peaceはほぼ社員がおらず、業務委託の方々が中心になって運営している会社でした。

そこで、営業組織の作り方や、「世の中のどのような事業を行っている会社にどのような課題があり、どのように解決するのか。また、解決の過程の中でどんな課題に直面するのか。解決をするための様々なスキルや施策は何か。」などを学ぶことができたんです。

そうして基盤ができたところで、2021年3月にブレイブ・ワークを立ち上げたという流れですね。

野村證券という大手企業の中で結果を残しながらも、自身の力を試したいというチャレンジ精神。そこからブレイブ・ワーク設立に至るまでの道のりからは、営業という仕事に対する熱い想いが伝わってきました。

大日向:
ブレイブ・ワークの事業内容はどういったものでしょうか。

笹木氏:
一言でいえばブレイブ・ワークでは営業支援事業を行っています。

サービス名称は「セールス・クリエイション」、単なるオペレイティブなご支援ではなく、クライアントと同じ視点を持ち一気通貫でサポートすることを重要視した事業展開をしています。

■「セールス・クリエイション」立ち上げ秘話〜手探りの連続〜

──「セールス・クリエイション」の立ち上げ経緯を教えてください。

笹木:
最初から今のような事業展開ができていたわけではなく、サービス立ち上げ当初は、かなり手探りでしたね。

最初のお客様からの依頼内容は、どちらかというとごく一般的な営業代行に近いものでした。「アポイント獲得が目標に届いていないから、その穴埋めをしてほしい。」といった具合です。

ところが、私たちである程度アポイントを取得してトスアップしても、クライアント側の商談で全然成約に至らないんですよ。「このアポイント内容なら、少なくとも3割は受注できるはず。」と思って引き継いだのに、いざフタを開けてみれば、成約ゼロ。そのギャップの大きさに衝撃を受けました。

「このままでは、クライアントも私たちも不幸だ。」と思い、クライアント側にお願いして、とにかく商談に同席させてもらうことにしたんです。

そこで主導して商談を進めたところ、以前は売れなかった案件が売れるようになってきた。その時はっきりわかったことは、成約を上げるには単にアポを取得するだけではダメで、その後の商談プロセスまでしっかりサポートしなければならない、ということ。この経験が、今のサービス形態を作るターニングポイントになりました。

大日向:
なるほど。単に表面的な営業代行ではなく、もっと深いレベルでクライアントの営業を支援することの必要性に気づいたわけですね。

クライアントの抱える本当の課題は、社内の人間ですら自覚できていない、内側からでは気づいていないというケースは意外と多いのかもしれません。表層的な依頼内容に飛びつくのではなく、水面下の本質的な課題を炙り出す。その笹木さんの真摯な姿勢こそが、ブレイブ・ワークの差別化要因になっていると感じました。

■クライアントが言葉にできていない課題を浮き彫りにする

──ここまでのお話を聞いて、ブレイブ・ワークの醍醐味は、クライアントの潜在的な課題を見つけ出すことにあるのだと感じました。

笹木:
おっしゃる通りです。営業の現場を一緒に走る中で見えてくるのは、クライアントが言葉にできていない、あるいは自覚できていない課題なんですよね。

例えば、ある企業様は、自社の商品を「こういった層をターゲットに、こういう切り口で提案すれば売れるはず。」と思い込んでいたんです。ところが、いざ営業してみると、その想定があまりに的外れだったことが判明しました。そこで、お客様の反応を丁寧に拾い上げていくことで、「このサービスの本当の価値はここにあったんだ、、、!」と、新たな気づきを得ることができました。

こうした事例は枚挙にいとまがありません。営業の最前線で生の声を聞くからこそ、机上の空論では見えてこない、業界や企業の実態が見えてくる。そこで得た学びを言語化し、クライアントにフィードバックすることで、次なる打ち手が生まれる。私たちの役割は、そんな良質な「気づき」を提供し続けることなのかもしれません。

笹木さんがサービス立ち上げ期に培ったのは、クライアントが無意識に抱える課題を言語化するスキルだったのかもしれません。表面的なニーズに振り回されるのではなく、言葉にできていない本質的な課題を炙り出す。そこから生まれた「気づき」こそが、ブレイブ・ワークの提供する真の価値なのだと思います。

■「営業はワクワクする仕事」。その想いを社会に広めていく

──弊社のミッションには、「営業をワクワクする仕事に」というフレーズがありますね。この言葉に込めた想いを教えてください。

笹木:
営業というと、どうしてもネガティブなイメージを持たれがちなんですよね。「コツコツ地道に数字を積み上げる仕事」「成果だけで評価されてしまいがち」「成果が出ているうちは楽しくても成果がなかなか出ないとしんどい」といった具合に。もちろん、そうした側面も否定はしません。でも私は、営業という仕事のポテンシャルはもっと大きいと信じているんです。 

営業という仕事の本質は、お客様の悩みに誠実に寄り添い、価値提供を通じて、その人の人生や仕事をより良いものにしていくこと。そのプロセスは創造的であり、情熱も求められる。だからこそ、営業という仕事は「ワクワク」して当然だと思うんです。
また、営業はジグソーパズルみたいなもので、商品・サービスや顧客、マーケット、営業力、をはじめとし、成果を出すまでの変数が多いです。だからこそ仮説を立てて現場で検証する、更には営業は自分で仮説を立てて自分で検証し改善し、また仮説を立てるというサイクルが1人で完結できる。仮説が合っていると分かれば本当に合っているかどうかの再現性を検証する。そして、自分だけではなく、他の人でもできるような仕組みを作る(世間では営業の標準化と言われている)ことができる仕事だと思っています。
上記サイクルは、営業だけではなく、仕事や生活にも通ずるものだと思っています。
人間は考える葦であるという一節があるように、日々、目的達成のために考え、工夫し、実践することができると、人生はもっと豊かになると考えています。(もちろん、しんどいことや辛いことも考えれば考えるほど、動けば動くほどありますが、それは日々チャレンジできている証拠です)だからこそ目標は必要であり、営業に置き換えると、「素敵なサービスを世の中に普及させること」であり、そのために「どうするか」というシンプルな目標になるのではないかと・・

そんな営業の在り方を、ブレイブ・ワークという会社を通じて体現していきたい。社会の中で営業の価値を再定義していくことが、私たちのミッションであり、存在意義だと考えています。

大日向:
なるほど。いわば、営業というフィールドそのものに、「ワクワク」という新しい光を当てていきたいというわけですね。

笹木さんの言葉からは、営業という仕事への深い愛情が伝わってきました。「営業=どうにかして売ること」という既成概念を覆し、新しい営業の姿を示していくことに、営業という仕事の無限の可能性を感じているのだなと思いました。


■「共に学び合う仲間たち」が支える、ブレイブ・ワークの挑戦

──組織づくりにおいて、特に大切にされていることは何でしょうか。

笹木:
何よりも大事なのは、社員一人ひとりが自発的に考え、行動できる環境を作ることですね。Top-downで指示を出すのではなく、現場で生まれた疑問や発見を組織の学びにしていく。そんな循環を生み出すのが、リーダーの仕事だと考えています。

特に営業という仕事は、お客様との対話から得られる学びが多い。それをメンバー同士で共有し、議論を重ねていく。時に私が発言することもあるでしょうが、それはあくまでも"気づきのヒント"であって、決して正解ではない。

むしろ、現場で頑張るメンバーたちの方が、新しい発見を得ているかもしれません。だから、一人ひとりの考えに謙虚に耳を傾け、一緒に学んでいく。そんな姿勢を大切にしたいと思っています。

大日向:
なるほど。経営者自らが学び続ける姿勢を示すことで、組織全体にイノベーティブな文化が根付いていくのでしょうね。

笹木:
ええ、そうですね。それから、「できないこと」に挑戦する意欲も大事にしています。今はできないことでも、経験とチャレンジを重ねることで、必ずできるようになる。そんな成長の喜びを分かち合えるチームでありたいと思っています。だからこそ、業務委託のメンバーとも、単なる発注者-受注者の関係ではなく、共に高め合う仲間として接するようにしているんです。

ブレイブ・ワークの組織文化の特徴は、徹底した「学び合う姿勢」にありそうです。経営者自らが謙虚に学び、メンバーの挑戦を後押しする。そんな組織だからこそ、常に前のめりで進歩していっているのかもしれません。


■「営業の価値を再定義する」。ブレイブ・ワークの革新的挑戦

──最後に、ブレイブ・ワークの今後のビジョンについてお聞かせください。

笹木:
まずは組織基盤の強化ですね。中途採用を進め、志を共にする仲間を増やしていきたいと思います。それから情報発信にも注力していきます。

私たちの想いや事例を世の中に伝えることで、「営業の在り方を変える」という取り組みの輪を広げていければと。加えて、セールス・クリエイションの手法をもっと洗練させ、ある程度普遍化できるところまで昇華させたい。いずれは営業のみならず、ビジネス全般に通用する思考法として体系化できればと考えています。

もちろん、私たちのビジョンは、ブレイブ・ワークという一社の成長に留まりません。「営業の価値」そのものを問い直し、再定義していく。社会全体に、営業という仕事の新しい在り方を提示していく。そうした志の高さにこそ、ブレイブ・ワークの存在意義があるのだと信じています。
 
大日向:
営業という仕事をより創造的で価値あるものにしていく。そのために、ブレイブ・ワークは新しい挑戦を続けていく。そんな熱い想いが、今日のお話を通じて強く伝わってきました。

笹木さんの言葉に感じたのは、営業という仕事を心の底から愛する情熱でした。その情熱を携え、ブレイブ・ワークは「営業の価値を再定義する」という革新的な挑戦に乗り出そうとしています。

──本日は貴重なお話をありがとうございました。ブレイブ・ワークの益々の発展を目指して共に進んでいければと思います。

笹木:
こちらこそ、ありがとうございました。世の中の営業パーソンが、もっとワクワクと仕事に向き合える。そんな世界を実現するため、私たちなりのアプローチで挑戦を続けていきます。今後とも応援していただけますと幸いです。

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