#13 当事者は増えている。歩く道幅は広がる
#今日の学校
子供にどれくらいお金を使えるのか、その最大値も決めたら不安は消えた。
捨てるぐらいの気持ちで100万円と設定する。
これもあくまで「決める」ことに意味があるので、どれくらいかの「量」はどうだっていい。
他所と比べるのも無意味だと思う。子供は目の前にいますから。
学校に行かないとなると勉強をどうするか考える。
でもありがたいことに、この時代のこの国は在宅で学べる術がたくさんある。
おもしろいなと思ったのが、勉強の時間割を自分で決められることだ。小学校中学校は「誰かが決めた」時間割で進んでいくが、学校に行かないとなると自分で決められる。得意な国語を2日間びっちりやることもできるし、バランスよくパズルをはめるように組み立てることもできる。
「ここ何しよっか??」と親子で話しながら紙に予定を書いていくのは楽しいものだ。予定なんて大抵は未定。計画の過程がなんか楽しいと思ってくれればそれでいいのだ。
基本は学校からの教科書がベースになるが、ネット環境さえあればYouTubeもけっこう使える。
月額制のスタディサプリは動画を軸にしていて、丁寧な紙の資料も付く。web上でテストもできる。同じところを何度も。
あと、動画に出てくる講師の方々はプロだ。直でお金を払ってるだけあってわかりやすい。
娘にはずいぶんと前からiPhoneを持たせている。LINEでねこの写真を送って親を笑わせるし、神と仰ぐYouTuberは「先生」なのだ。
大きい画面のほうがいいだろうとタブレットを買う。
「こういうの勉強したい」と言えば一緒に本屋に行き問題集やドリルを買う。
YouTuberから化粧を学び、スライムの作り方を真似る。
親が子供にできることはなんだろうか。好みも性格も、まるっきり違う子供へ強制できることはひとつもない。
悲しいかなお金は現実的で実用的でそれでいて空虚な面もあり可愛らしさすら覚える。お金さんありがとう。
学校に行かなくなって勉強の仕方が変わり考えたことがいくつもある。
大人数の中で勉強するのが苦手で、1人で動くのが得意な子もいるだろう。
文字だけでは頭に入りづらく、動画で身振り手振り説明されると頭に入りやすい子もいるだろう。
音楽がなっているほうが集中できる子もいるだろう。
子供のことを知っているようで、知らないことは多い。なにか特性に気づくたびに、ちょっとおもしろくなってきたりする。
それには僕ら大人に余裕がないといけないから、不安は早めに消して進むしかない。
毎年、不登校者のパーセンテージが増えている。
不確かだけど、娘のような不登校ではないけどそれに近い者、も増えていると思うのが普通だろう。
コロナでリモート環境が増えたことでの乙武洋匡さんの言葉を借りたい。
【何度声を上げても聞いてくれなかったのに、全国民が当事者になったらものすごいスピードで進んでいった。】
山形県の不登校者は1%以下。数字に善悪はないが時代は確実に変わっていく。
学校や学び方、なにかを堂々と選べる未来は近いのか、どうか。