それって本当にそう?
最終的には自分を愛することができるようになれるのだが
通常の状態でも愛するって何?と具体的なステップがよく分からなくないだろうか?
鬱の状態の時は自分のことや世界のことが嫌いではあっても、
好きになれるなんて可能性は微塵も感じなかったりするのだ。
通常へ回復していくステップですら落下しているように感じるのに、
通常以上の愛せる状態にまでいく道のりなんて全く見えないものだ。
励ましの言葉が逆効果なのはそういう状態だからだ。
ゴールが見えない道のりは、たとえ外野に進んでいると言われようと落下しているように感じるのだ。
カウンセリングでは何をしているのか?
カウンセリングを受けていくと少しずつ気持ちと現実とがんじがらめになっている原因の種が整理されていく。もちろんカウンセラーの力があってだ。
鬱初期 : 絶望。
鬱中期 : 自分の頭の中に複数の「声」が鳴り響いていることに気づく。
↓
↓
この複数の声の正体は、思い込みだ。
それらは生きいく中でかけられてきた声たちだ。両親、親戚、先生など大人からの評価に加えて友人などだろう。
「価値がない」「笑うと変」「偉そうにするな」など。
「声」は次第に自分を模倣するようになる。というのは
誰かの価値観で、誰かの意見だったものが
自分の中に入ってきて残り、このままじゃいけないんだと思い込んだ結果、
声が増変してまるで自分で自分に言い聞かせるかのようにリピートするのだ。
「価値がないので逃げてはいけない」
「誰よりも頑張らなくてはいけない」
「どんなに頑張っても足りてないのだから休むな」など。
思い込みのメカニズム
人は生まれながらにして一人で生きていけない。本能に刻まれている。
他者の声を聞いて、他者の顔を見て「世界」を認知していく。
だから、言葉で非難を受けたら黄色の警告信号なのだ。
「一人じゃ生きていけないんだぞ。どうするんだ」
非難を聞いてしまうのは人間ならしょうがないことなのだ。
ここに思い込みが発生するメカニズムがある。
鬱初期 : 絶望
鬱中期 : 自分の頭の中に複数の「声」が鳴り響いていることに気づく。
↓
声の正体が思い込みだと知る。
↓
思い込みを整理していく。
思い込みの整理の仕方
<思い込みたち>
「価値がないので逃げてはいけない」
「誰よりも頑張らなくてはいけない」
「どんなに頑張っても足りてないのだから休むな」
これらに一つ一つ問いかけていく。
それって本当にそう?
思い込みが外れていく魔法の言葉がこれだ。
これを教えてくれたカウンセラーの先生との会話をのせておく。
思い込みはいつかのタイミングで作られる。
そしてその後アップデートされずに印象として残る。
だから、自分に聞いてあげるのだ。
それって思い込みじゃない?
それって本当にそう?
最初は頭がショートしたような感覚になるだろう。
「???????????????????」というような。
でも何度も聞いてあげる。
それって本当にそう?
その当時はそうだったかもしれないけど、今もそうかな?
それって本当にそう?
もうその当時の自分も、他者もいないんじゃない?
それって本当にそう?
もう古い価値観なんじゃない?
それって本当にそう?
もう捨ててもいい思い込みじゃないかな?
向き合いかたって、ただ自問自答することだったりする。
鬱の人に時間が必要なのは、こういうワケがある。