中国恒大集団の問題って?(初心者向き)
巷を賑わしている中国恒大集団のデフォルト問題。猫も杓子も恒大集団の子会社、恒大地産の事を言ってますね。
ろくに会社名言えないで質問してくる人も多いですが(笑)それだけ気になるのかたくさんテレビ等で流れているニュースってことですね。
ちなみに、皆さん覚えてますか?
中国の三峡ダム
崩壊するする詐欺ですよね(笑)
あの報道はどこへ行ってしまったのでしょうか。。。
情報媒体で見かけなくなった途端に忘れ去られますよね。
一体どうなったのかも報じられてません。
メディアなんてそんなもんです。
なので、へぇ~そうなんだ~(棒)といった視点を持ちましょう。
脱線しましたがそんな話は置いといて、恒大集団のニュースでよく言われているのが、
デフォルト
最近はよく聞くと思いますが、はっきり言って金融関係の方々くらいしか耳にする機会は少ないと思いますが、ググってみるとこんなのが出てきます。
デフォルト。。。
債務不履行のこと。債券の元利払いや償還ができなくなるなど。
債務不履行??償還??
つまり、借金の返済やいろんな約束が果たせなくなることです。
サーセン。。。借りてたお金返せないです
くらいな感じで十分です。
一般的なんでしょうが、友達や親、知人などから何かを借りた時(お金に限らず)、いつまでには返すとか約束しますよね?その約束が守れそうにないときは事前に、
「返す日ずらしてもいい?」と頼みますよね?
中には借りパクや曖昧にするクソ野郎もいますが。。。
万が一そうなってしまった時、一国の経済活動だけでなく世界的に悪影響が波及する可能性が高いのではないか?
と言われているわけです。
よくニュースで耳にするのが以下の点、
①不動産バブル崩壊?(中国版リーマンショック?)
②デフォルト(日本の年金も投資している)
③理財商品
ザックリこんな文字でワイワイ賑わいを見せているかと思います。
上記の点を見ながら皆さんには
対策
見通し
ではなく、
【考え方】
を共有していきたいともいます。これはこの件以外にも使える方法なので参考にしていってほしいです。
ではいってみましょう。
まず、よく耳にされると思いますが、中国恒大集団(以下、恒大集団)は今後どうなってしまうのか?
株式市場や、私たちにはどのような影響が出てきてしまうのか?
でしょうか。。。
結論から申し上げますと、
そんなのどうなるかわかりません
です。
私たち一般人にはわかるわけないんです。
麻生副首相も知っている人がいるなら教えてほしいと言っているくらいですから(それが理由なわけではないですが。。。)。
株や相場関連に関することも同じです。皆さんこの先いったいどうなっていくのか答えを知りたいわけです。
しかし、
そんなのわかってたら苦労しないですし、こんなに恒大集団のニュースが頻繁に出てきたりはしないです。
見通しでしょうか?
それも時々刻々と変化していくため
注視していく(誰だかよく言ってますよね)
という結論しか出ませんし出せません。
なので危ない橋は渡らないに限ります!
特に中国の問題に関しては厄介です。
果たして発表される統計が正しいのか
中国共産党の一声でどうにでも状況が変化する
債務不履行などの判断は民間企業だから起こりうるというのは民主国家側の価値観である
を考えておかないといけません。
①中国の不動産バブルの崩壊?
2008年に起こったアメリカの不動産バブルの崩壊、一部の方がリーマンショックといったもので例えられています。
リーマンブラザーズ
売上高 約570億ドル(2007年度) 最近の円ドル為替、日本円で約6.3兆円
恒大集団
売上高 約5072億元 日本円で約8.6兆円
売上規模だけではリーマンを凌ぐ規模ですのでそう表現される方が多いです。
中国関連は人民日報あたりが見ていただくにはいいかもしれません。傘下の環球時報も頑張ってみていただきたいです。
参照:環球時報2021/8/28記事
不動産は住むものであって投資するものではありませんといった姿勢で規制をかけてきたようなのでそれが影響の大部分でしょう。
それと大きく違うのが中国は社会主義の国、中国共産党1党独裁体制です。
以下、JETROのサイト参照。
全国人民代表大会が最高の国家権力機関。全人代って言われているやつです。ここで国の政策が決まってきます。
香港を本土のルールで縛り、台湾を獲りにいくと国のトップが言ってしまってますので、今後の変更がなければ間違いなく習近平に右へ倣えで動いてきます。
先ほども述べたように様々なルールの基準を中国共産党、ほんの一部の人が握っており、そのトップである習近平国家主席が生殺与奪権を握っています。
それに外国企業が中国で事業を展開するにはいろんな規制があります。これは外資規制のほんの一部抜粋です。
第 8 条
「外商投資産業指導目録」には、外商投資プロジェクトに対して「合弁・合作に限定」
「中国側の持分支配」(原文は「控股」)「中国側の相対的持分支配」を規定することができ
る。
合弁・合作に限定とは、中外合弁、中外合作のみを認めることを指し、中国側の持分支
配とは、外商投資プロジェクトにおける中国側投資者の投資比率の合計が 51%以上である
ことを指し、中国側の相対的持分支配とは、外商投資プロジェクトにおける中国側投資者
の投資比率の合計が外国側投資者のいずれかの投資比率を上回ることを指す。参照:JETRO
つまり、
ほぼ半分以上の権利をうちらに握らせてくれれば許可するよ。
って言っているわけです。
なので、習近平の動き一つでどうにでもなる可能性が高いです。
アリババも
テンセントも
ジャッキーチェンも
チャンジャーハンも
お上の一言でどうにでもなってしまうわけですから
不透明な部分しかない。
リーマンブラザーズ破綻の時は日本の一個人にも破綻した投資銀行が投資対象になっている金融商品を持っている方もいました。しかし、これだけ外国からの参入に規制をかけている状態なので国際問題になるのでしょうか?中国本土の株は外国人は一部を除いて投資できませんし、買えるといっても香港市場に上場している銘柄がほとんどです。
しかし、
参照:統計でみる日本、最近の輸出入動向の輸出入総額
2019年までのデータになりますが、お分かりいただけるでしょうか?
日本の最大のお客様は中国です。
今回の一件で中国経済が冷え込めば大なり小なり我が国は影響を受けやすい状況にあるというわけです。
国慶節が始まるのを控えて日本国内は緊急事態宣言やまん延防止を解除するとかしないとか言ってきてますね。気のせいでしょうか?
②デフォルトは起きるのか?
恒大集団の投資家への資金の支払いがこれから続きますが、30日の支払い猶予があると報道されています。それが可能なのか、それとも中国共産党がチャラにするのかもこれからの状況をみないとはっきり言ってわかりません。
今のところは中国共産党は救済措置は取らない方針ですね。
しかし、鶴の一声で借金をなくすこともできるわけです。
先ほども述べた西側諸国の価値観で考えてはいけない部分が多すぎるわけです。
日本の年金も投資しているというのはこんな感じです。
参照:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)2020年3月末時点の保有全銘柄から参照。
外国株式だと
① CHINA EVERGRANDE GROUP 13,283,000.00株 2,794,158,107円
② CHINA EVERGRANDE NEW ENERGY 1,182,000.00株 971,042,870円
※エバーグランデニューエナジーはEV車の会社ですね。最近お金がなくて一部業務停止のニュースも出てきてますが如何に?
外国債券だと
① CHINA EVERGRANDE GROUP 10.5PCT 11APR24 1,626,686,580円
② CHINA EVERGRANDE GROUP 7.5PCT 28JUN23 1,591,910,882円
③ CHINA EVERGRANDE GROUP 8.75PCT 28JUN25 1,527,167,672円
④ CHINA EVERGRANDE GROUP 11.5PCT 22JAN23 1,075,041,389円
⑤ CHINA EVERGRANDE GROUP 9.5PCT 11APR22 44,625,178円
⑥ CHINA EVERGRANDE GROUP 8.25PCT 23MAR22 42,382,261円
ざっとこんな感じです。債券保有額が圧倒的ですね。
合計約96.5億円(2020年3月末時点での金額)
まぁニュースで言ってたのはこの金額でしょう。保有してますね。
ただ年金(GPIF)の総運用額は2020年度で
約186兆円
恒大集団への投資比率は約0.0052%
例えば1000万円投資をしているとしますと、520円という割合です。
えっ!?
とお思いでしょうが、
目先の数字ではなく母数から見た割合で判断しましょう。←これ大事!
騒ぐ必要は全くない規模ですね。日々の運用で余裕でまかなえてしまう規模なので仮にすべて吹っ飛んでもOK(まぁ、吹っ飛んでほしくはないですが)。株は市場で売れば損にはなるかもしれませんがある程度の金額は戻ります。
理財商品って?
預金金利より利回りが高く、短期間で償還されるもの。銀行から融資を受けられない事業会社等が発行する金融商品のことです。しかし、元本保証でない商品。「理財」って資産運用という意味ですね。
短期間で償還されるものが多いのでこれだけ資金の支払いに四苦八苦してしまいます。今回恒大集団のアニュアルレポートも参考にしてほしかったのですが現時点でサイトにつながりにくい状態になってました。。。先日見た時、2020年のレポートでしたが短期借入金の比率がかなり多かったのを記憶しております。理財商品は中国国内で流通しているものなので中国国内の投資家はとんでもない状態でしょう。おそらくお金は返済されないのでは?
これらからもわかるように高利回り商品の罠にはまってしまっているお客様は日本にも少なくないです。新興国通貨債なんか代表です。しかも全財産をつぎ込んでしまった方も多いとなると、運用で一番やってはいけないことをしているのがわかります。かといって分散投資が全ていいわけでもありません。リーマンショックの時に分散投資も安全ではないのが証明されてしまいましたから。
恒大集団の動向はここ一週間では結論が出ず、利金の支払い猶予の30日間は動向を注視していくことになりそうですね。
まとめになりますが、これだけ海外の情報が少ない中でメディアの情報に一喜一憂することが多くなってしまうこともしょうがないです。
奇抜な情報や目を引く情報をついつい信じてしまうこともあると思います。
しかし、
そのような説に関しては根拠に欠けている可能性が高いです。
結論が出ているほうが安心しますし信じてしまうのもわかります。
めんどくさいとは思いますが、
自分自身で疑問を持ちつつ、検証を継続して行うことが必要です。
多くの事実(嘘も含まれるかもしれない)にあたり、それを根拠づける事実を当てはめていくことが
考え方
としては重要だと思っております。
なので、どのような情報に当たるかは、
信頼を置ける方の情報を取り入れるのも大事ですが、
先ほど私がやったように
一次情報にあたってみてください。
例えば、政府や行政機関が出している情報です。それも継続し見ていくことも重要です。
メディアが出しているニュースに流れてしまうのも否定しませんが、偏りすぎないようにしてください。
以上になります。
しかし、残念ながらこれらも一つの考え方やものの見方であり、正解なわけではありません。むしろ間違っているかもしれません。
又聞きではない情報に多く触れて自分が考える結論を導き出せるようにしていただきたいです。
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