横書き原稿はナレーター泣かせ
小学生一年生の国語の教科書は縦書きである。断るまでもなく、縦書きに決まっている。縦に読む方が読みやすいからだ。仮に入門期の読みものが、横書きだったら、子供はつっかえ、つっかえ読むだろう。そして、そのつっかえがなかなか改善されないだろう。
パソコンで打った横書き原稿を寄こされたら、ナレーターはその瞬間、泣きたくなるだろう。
その理由を少し述べたい。
①日本語文章は、漢字仮名混じり文である。漢字、仮名は横線が多い字形になっている。それを眼球で認識する時、横読みの時は引っかかり抵抗が少なくて抜ける感じがして読みづらい。縦に読めば、ほどよい引っかかり抵抗があって落ち着いて読める。
②人の目は横に2つついている。視野角は横に広い。これは便利な機能である。が、その便利さは横書き原稿を読む時には不利に働く。情報量が入りすぎて注意散漫になりがちである。行の特定も難しくなる。そのため、あれっと思った時には、つっかえる、ということになる。速読はしやすい反面、急ブレーキをかけたような読みに陥りやすい。
ナレーターは、その原稿が縦書きになっていたら、ホッとする。縦書き行頭に行番号が付いていたら、もっと安心するだろう。それがあるだけで、つっかえがなくなるからだ。
もう一つ縦書きで安心する理由がある。それは、明日お話しよう。
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