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「フォークソングの言葉たち」

 1960年代後半から1970年代の中頃、日本でフォークソングが流行した。
 岡林信康・吉田拓郎・井上陽水・遠藤賢司・加川良・高田渡・・・。
挙げ始めると枚挙にいとまがない。学園紛争が沈静化しはじめ、「シラケ」という言葉がはやりかけていた。1972年吉田拓郎の「結婚しようよ」が大ヒットし、フォークソングは一気にメジャーとなる。その4,5年前関西ではザ・フォーク・クルセイダーズや岡林信康、そして高田渡や加川良らが歌っていた。中でもフォーク・クルセイダーズの「帰って来たヨッパライ」は大ヒットし、ラジオのみならずテレビでも聴くことができた。岡林信康の「山野ブルース」「チューリップのアップリケ」、高田渡の「自衛隊に入ろう」もよく流れていた。その関西フォークの少し前にはカレッジフォークというのもあった。いや、さらに前に「バラが咲いた」という曲もあった。
 反戦・反体制を含むメッセージ性を持ったフォークソングを語るとき、あの「フォークの神様」岡林信康が強い影響を受けた高石ともやも忘れられない。
 歌いたい歌を歌う。伝いたい言葉を吐き出す。やりたいことをやる。自由への長い旅に出る。あの当時のフォークソングを聞くと今でも胸の奥で何か熱いものがこみ上げてくるのは何故だろう。
 冒頭に書いたようにこれだけ多くの才能が10年程の間に現れ、多くの歌を残してくれた。自作自演・詩人が書いた詩に曲をつける・海外の曲を訳して歌う。何でもいい。そのフォーク歌手が歌えばもうその人の歌だ。その人の声が、ギターが私たちに訴えかけてきた。そんなアツい時代だった。

 長くなりましたが・・・。次回から「フォークソングの言葉たち」と題し、1投稿に一つずつ私が感動した、また影響を受けた、そして「うまいこと言うな~」と感じた、そんな詞をご紹介してゆきたいと思います。
 では今日も一つだけ。

吉田拓郎 1974年発売【今はまだ人生を語らず】B面・2曲目「知識」から

『おしつけられたら逃げてやれ 気にする程の奴じゃない』

この言葉には助けられました。軽いイジメを受けていた(いや、もしかしたら本人がそう思っていただけかもしれませんが)頃、このアルバムが発売になり、すぐに買って家で聞きました。針を落とした瞬間ぶっ飛びました、1曲目の「ペニーレインでバーボン」、何という疾走感!言いたいことを言っている。【中にはいやな奴だっているんだよとおせじを使うのがおっくうになり・・・】人気絶頂のころの拓郎さん、それはもうかっこよかったです!やること、言うこと、ファッション全て最高でした。2曲目はタイトル曲、そのあとも素晴らしい曲が続きます。そしてB面の2曲目。今回の「フォークソングの言葉たち」第一回のフレーズがあらわれます。
「あ、そうか。あんな奴相手にしなきゃいいのか。大した奴じゃないしな」とこの言葉を聞いて思いました。それからは何かあっても心の中でいつもこの歌を歌っていました。何をされても其奴の事は相手にせず、気にする程の奴じゃないと思っているといつのまにかイジメ(らしきもの)もなくなっていました。
 と、いう事で今日は「知識」からのフレーズでした!「今はまだ人生を語らず」、素晴らしいアルバムですので是非聴いてみてください!
 次回はいつになるかわかりませんがまた書いてみたいと思います。ありがとうございました。

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