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1/19 文学フリマ京都9に出店します!
あけましておめでとうございます。本年も稲麻竹葦をよろしくお願いいたします。初詣は大神神社に行った方、芦原瑞祥です。
1/19(日)11:00~16:00 京都市勧業館みやこめっせで行われる、文学フリマ京都9に出店します!
文学フリマとは、作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で作品を販売する、文学作品展示即売会です。純文学、エンタメ、ライト文芸、評論、エッセイ、詩、短歌、俳句と様々な〈文学〉と作り手の情熱が一堂に会するこのイベント、文学好きにはとても楽しいので、お近くの方はぜひお越し下さい!
イベント詳細
https://bunfree.net/event/kyoto09/
稲麻竹葦ブースの紹介
https://c.bunfree.net/c/kyoto09/!/%E3%81%82/54
古代史サークル稲麻竹葦は、昨年9月に発行した「第十号 あらたなる遣唐使」をメインに頒布します。
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第十号のテーマは「遣唐使」。小説が2本とエッセイが2本です。
私は、推しの秦朝元を主人公にした小説を書きました。この人、ユニークな経歴でして。父親は遣唐使で留学僧として入唐しながらも還俗した弁正、母親は唐の女性で、もちろん唐で生まれており、お兄さんがいたようです。10代前半の頃に、家族の中で朝元ただ一人だけが、日本へ帰る遣唐使船に乗りました(父・弁正は、日本へは帰っていません)。そして成長し、遣唐使判官という立場で唐へ向かっています。彼の父親に対する気持ちを想像して書いたのが、小説「そらみつの大和、日の入る唐国」です。
稲麻竹葦の二人は、原稿を書き終えるまでお互いの作品を読まないのですが、猿川氏はなぜか朝元の父親の弁正を主人公にした小説を書いていました。遣唐使という広い範囲のテーマなのにダダかぶりなネタで書いてしまい、解釈が食い違っていたらどうしようとヒヤヒヤしましたが、同じような読み解き方をしていたようです。
誰よりも「遣唐使」であった弁正のことを、同じ留学僧の道慈の視点から語った小説「開元六年十月」、読み応えがありますのでぜひに! なおこの作品は、神戸新聞同人誌評に取り上げていただきました。
【同人誌評】2024年10月23日付、神戸新聞朝刊「同人誌」欄、今回は「AMAZON」526号から「墓中日記」、「稲麻竹葦」10号から「開元六年十月」、「VIKING」884号から「花の六文銭」の3作品が取り上げられています。評者は葉山ほずみさんです。#同人誌評 #神戸新聞 pic.twitter.com/sFpOtjXLsa
— 神戸エルマール文学賞 (@ElmarKobe) October 25, 2024
他の既刊がすべて売り切れてしまっており、一冊しかブースに並べられないのは寂しい! ということで、要望のあった第一号「古事記を読むために」と第九号「妃たちの壬申の乱」を再版予定です! 第一号はこれで五刷となります。たくさんお迎えいただき、ありがとうございます!
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第一号は、小説、エッセイ、評論が4本。もともと評論をやりたかった猿川氏の考察がユニークです。国産み神話の前の天地創造をユーモアを交えて解説しつつも、本題は「古事記ってこうやわ」という表層ではなく、「古事記を読んでいる自分自身を知る」こと。クセになる語り口調を味わってみてください。
第一号目次
誰が殺したサルタヒコ(小説) 芦原瑞祥
おさんぽ古事記(エッセイ) 芦原瑞祥
始まりのない世界(評論) 猿川西瓜
芥川と素戔嗚尊(評論) 猿川西瓜
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第九号は小説とエッセイが二本ずつ。壬申の乱がテーマなのだから、吉野側と近江側に分かれて書けばいいものの、例によって書き終わってから互いの原稿を読んだら、二人とも近江側を選択していたという協調性のなさ。小説の主人公は、猿川氏が十市皇女、私が倭姫王です。どちらも運命に翻弄された皇后ですね……。
第九号目次
楽浪の志賀、見れど飽かぬ吉野(エッセイ) 芦原瑞祥
影に見えつつ忘らえぬかも~倭姫王~(小説)芦原瑞祥
十市皇女をめぐって(エッセイ) 猿川西瓜
フナの腹(小説) 猿川西瓜
文学フリマ京都9、当日は あ-54ブースでお待ちしています!