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砂糖つぶはスピカの隣で眠っている

火星人が捨てた砂糖つぶ

僕はそれを拾って
口に入れた

あまいのがじわじわと溶けて
唾液がひたひたとあまくなった

砂糖つぶは体の中をコロコロと転がって
僕の言葉を拾っていく

砂糖つぶはぶつかって
僕はたまに痛くなる
喉が
心臓が
胃が
腸が

火星人の捨てた砂糖つぶは
いつの間にか凸凹になって
最後はこんぺいとうになった


       ── どこへいく砂糖つぶ


 世界が夜に支配された頃
 僕の砂糖つぶは
 スピカの隣で眠ってる






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