「売るのがムズい!!」商材を売るためにインサイドセールスができること
こんにちは!社内コミュニケーションツールourlyのourly株式会社でインサイドセールス(以降IS)をやっていますこざるだいすけと申します。
インサイドセールス Advent Calendar 2023
インサイドセールス Advent Calendar 2023の7人目として、記事をださせていただきます。
茂野さん、貴重なご機会をありがとうございます!
ちょうど1週間経ちましたので今週公開された記事をまとめました。
錚々たる面々…!!
この記事の内容
さて、この記事ではPMF(プロダクトマーケットフィット)前後の「販売難易度が高い商材」を扱う事業の中でISはこんな動きをしたらいいのでは?ourlyではこういうことをやってました、を紹介します。
自分自身、ourlyに入るまでは割と規模の大きな企業にいたため、すでに市場が出来上がっている中での営業活動をしていました。
しかし、ourlyに入って、PMF前後の商材を扱う中で「これは…むずいぞ…」と何度なったかわからないので、同じような境遇の方や、まさにPMF前後の商材を扱うインサイドセールスの方に読んでもらえると嬉しいです。
販売難易度が高い、とはどういう状態か
そもそもなんでPMF前後だと販売難易度が高くなるんだっけ?
という部分から掘り下げてみたいと思います。
日々マーケティングのお陰でつながりを持てたお客さんを大きく4つに分類すると以下のようになるかと思います。
そして、PMF前後の製品だと市場が成熟していないので以下のようになりがちです。
顕在顧客が少ない
情報収集顧客が意外と多い
ターゲット外顧客がもっと多い
上記に加え、ourlyの場合には
・費用対効果を示し辛い
・担当部署が複数にまたがることが多い
ため、より販売難易度が高くなっています。
ourlyは販売難易度が高く、なぜ面白いのか、については弊社COOがこちらのnoteで書いていますので、よければご覧ください
販売難易度が高い商材でISがやるべきこと
では、「販売難易度が高い商材」を扱う中でISはどのような動きをすべきでしょうか。
大きく以下の3つに分けられます。
市場が成熟した製品でも以下の3つは大事ですが、特にPMF前後の商材では明確に区別しながら対応する必要があります。
①数少ない顕在層を確実に商談化する
まず圧倒的に優先順位が高いのが、当たり前ですが顕在層を確実に商談化することです。
成熟していない市場で戦う製品の場合、自社製品のカテゴリをピンポイントで探し、社内で導入検討をしているお客さんはそれだけで超貴重な方々です。
自社で解決できる課題を持ち、積極的にソリューションを探している方々なので死ぬ気で商談化する必要があります。
とはいえ、ただ大量に電話をかけ続けるだけでは顧客体験を損ない、
・通電しても「けっこうです!!」と強い口調で断られる
・迷惑な電話番号として口コミが残る
・ハウスリストからの掘り起こしができる可能性が低くなる
など中長期的にブランドを毀損することにも繋がりかねません。
ourlyでは、通電しなかったとき、その場では商談にならなかったときに
・1社1社課題の仮説を立て、きちんと価値提供が可能なこと
・打ち合わせをするとどんなメリットがあるのかを伝えること
をメールにて伝えるようにしています。
シンプルですがこれを徹底することでサービス資料からの商談化率を6割近くにできています。
詳細はこちらの記事を御覧ください。
メールの内容をアップデートしていく中でこちらの記事がめちゃくちゃ参考になりました。
②潜在層を顕在層に引き上げる
いわゆるナーチャリングと言われる領域ですが、顕在層が少ない分、上がり続ける事業目標を達成するには潜在層を商談化していくことが必須になります。
市場の成熟している製品の場合、たとえ潜在層であっても、価格や費用対効果を示すことができれば、するっと受注できてしまうこともあります。
しかしPMF前後の製品の場合、費用対効果が示せない、しっかりとニーズ喚起できないと「タダでもいらない」という状態になるため、闇雲に潜在層を無理やり商談化してしまうと受注率が下がります。商談数が倍になったのに受注率半分で結局受注増えない、ということもザラにあると思います。
そのため、しっかりと先方が抱えている組織課題を認識させ、それを解決することの重要性を説き、それを社内で推進してもらえるよう担当を鼓舞する必要があります。
まだまだourlyでも試行錯誤しているところですが、上記を達成するために3つのことをやっています。
【セミナー】
やはりセミナーはニーズの醸成、啓蒙には最適なコンテンツです。
ourlyでも週1でセミナーを実施しており、セミナーから商談化したお客さんは案件化率がサービス資料ダウンロードからの案件化率と遜色ない数値になっています。
ISでは商談化出来なかったお客さんへのセミナー案内を徹底しています。
セミナーの設計はユーザベースの酒井さんの記事が鉄板です…!
【30分商談】
お役立ち資料の内容を説明するだけの30分商談をISが実施しています。
それなりに工数はかかりますが、フィールドセールス(以降FS)初回商談への移行率が40%ほどあり、案件化率も70%ほどあるため、商談化の要件を満たすか微妙なお客さんや、該当のお役立ち資料をダウンロードしたお客さんの場合には30分商談の打診をしています。
あえて営業色を一切出していないのでお客さんにも喜ばれますし、自然とヒアリングができるため、通常の架電ではヒアリングしきれないレベルでお客さんの課題感、状況を聞くことができるのでおすすめです。
【エモい事例を集める】
費用対効果を示すための定量的な事例を集めようとすると、時間も手間もお金もかかるため、中々「〇〇が✗✗%改善しました!」といった事例を出せずに困っている企業も多いのではないでしょうか。
しかし、定性的な事例であれば、お客さんの中にたくさん眠っています。
ourlyでは代表自らユーザーさんにインタビューをしているのですがその中から見つけたり、カスタマーサクセスチームから生のお客さんの声を聞くことで定性的な「エモい」事例を拾い集めています。
どれだけ具体的で手触り感のある事例を作れるか、が重要です。
・日常の業務に紐づいており、情景がありありと想像させる
・その業界でしかあまり使わない単語やリアルな単語を混ぜる
ことが重要です。
例えば
「(小売の企業に)ノウハウの共有を社内報でやったらアルバイトさんのPop作りのスキルがめちゃくちゃ上手になったんですよ〜」
「社内報で推しのアイドルを公開したら、コメントがすごい集まって、これまで全然関わりの無かった同じアイドルが好きな社員の方々でランチ会が開催されたんですよ〜」
といった、事例があると費用対効果が示せなくても非常に納得感のある事例になってくれます。
実際、無敗営業の高橋さんが取られたアンケートでは
「お客さんが商談する理由に『費用対効果が高いこと』は半分以下の人しか気にしていない。より重要なのは『自社の課題に提案がマッチしているか』」だったそうです。
手触り感のある事例によって、自社に適しており、課題を解決できるかも?と思ってもらうことが可能になります。
③温度感が高いだけのお客さんを拾わない
最後に取らない商談を決めることも重要です。
担当者の温度感が高いと、経験の浅いメンバーほど「これは熱い商談だ…!!」と思ってアポイントを取ってしまいがちですが、ふたを開けてみると、個人的な情報収集だった、社内では全く課題感がない、ということが往々にして起こります。
特にPMF前後のサービスだと、お客さんにとって目新しいものも多いため、意外と「個人的な興味」はもってくれて話を聞いてくれることも多いのですが、成約につながる可能性が著しく低いため、FSの生産性を下げないよう、しっかりとフィルタリングする必要があります。
これはこれまでの商談化したお客さんの属性を分析した定量的なデータと
FSからの定性的なフィードバックを元に商談化する条件を細かく擦り合わせています。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ourlyでは一緒に販売難易度が高いプロダクトを広めていく仲間を募集しています!
まだまだ未完成の面白いフェーズなので、少しでも興味を持ってくださった方はまずはカジュアルにお話しましょう!
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