【探究】分母の有理化
$${\frac{\sqrt7}{\sqrt3}}$$は分母を有理化すると,$${\frac{\sqrt{21}}{3}}$$ となる。
この無理数を考察する。
7と3という素数からなる分数にも魅力がありそうだし、1,2,3という数字からなる分数にも魅力がありそうである。
$${\sqrt2\fallingdotseq1.414}$$
$${\sqrt3\fallingdotseq1.732}$$
$${\sqrt5\fallingdotseq2.236}$$
となることを知っていれば、
$${\frac{\sqrt7}{\sqrt3}\fallingdotseq\sqrt{2.333}}$$は、$${\sqrt2<\sqrt{2.333}<\sqrt3}$$ より
$${1.414<\frac{\sqrt7}{\sqrt3}<1.732}$$ ・・・・・・①
となる。
一方、$${\frac{\sqrt{21}}{3}}$$は、$${\sqrt{16}<\sqrt{21}<\sqrt{25}}$$ より
$${4<\sqrt{21}<5}$$ となり、$${\frac{4}{3}<\frac{\sqrt{21}}{3}<\frac{5}{3}}$$となるので、
$${1.333\cdots<\frac{\sqrt7}{\sqrt3}<1.666\cdots}$$ ・・・・・・②
となる。
①,②の不等式では、無理数の値に幅が生じる。
ここで、以下のことを確認する。
$${(1.4)^2=1.96}$$ より $${\sqrt{1.96}=1.4}$$
$${(1.5)^2=2.25}$$ より $${\sqrt{2.25}=1.5}$$
$${(1.6)^2=2.56}$$ より $${\sqrt{2.56}=1.6}$$
このことより
$${\frac{\sqrt7}{\sqrt3}\fallingdotseq\sqrt{2.333}}$$は、$${\sqrt{2.25}<\sqrt{2.333}<\sqrt{2.56}}$$ より
$${1.5<\frac{\sqrt7}{\sqrt3}<1.6}$$ ・・・・・・③
となる。
①,③の不等式を比べると、③の不等式の方が値の範囲を絞り込むことができている。
分母を有理化「した数」と「してない数」では見え方が変わる。
それぞれに魅力がある。
まだまだ探究の余地はありそう。