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Grade 9-Second Semester: Ambiguity

3月19日 日曜日
週末、そして春休み。
日中にお母さんと街に出かけて日系の書店に寄った。
その当時定期購読してた映画雑誌や音楽雑誌があって、それを引き取りに行ったのかもしれないし、あそこの店舗てきに何か別の本を探しに行ったのかもしれない。
お母さんの後をついて歩いてるだけの買い物。
唐突に、Eくんからメッセージが届いた。

「今本屋におったやろー?見かけたよー」

奇遇にも買い忘れてた本がもう一冊あったので、また書店に引き返した。
「また本屋戻るよー」と返した。

だけどこれってよく考えなくてもお母さんが気を利かせて本買い忘れたことにしてくれただけなんじゃないかな。
Eくんからメールきた。って言ってると思うし。
また付き合いだしたって知ってたはずだし、以前と比べて全く会ってないし順調ではないことは明らかだったと思う。

「おーまじでまじで どこおる?」
ざっくりと居場所を教えて、EくんはMarioくんと一緒に現れた。
軽く会釈するMarioくん。Marioくんはピンクのポロシャツを着てたらしい。
Eくん、スターフィッシュくん、Marioくん、この3人で例のピンクのポロシャツを共有してた疑惑ある。

何か話をするでもなく、別行動をするでもなく、ただこんにちはーと言い合っただけでEくんとMarioくんは去った。
律儀に「もう帰るね」とメッセージを送って。

このシチュエーション、自分だったらわざわざ見かけたよだなんて連絡しなかっただろうな。
わざわざ教えてくれるのはEくんは会いたいと思ってくれてたのかな、なんて。
もしかしたら私のこの素っ気ないような態度が全ての引き金だったのかもな。

その夜 ー
23:00か0:00頃自宅で、お母さんが今日の昼間に本屋でばったりEくんとMarioくんとエンカウントしたことを話していたらしい。たぶん、背少し伸びたね、とかそんなかんじ。
その瞬間、私の携帯の着信が鳴った。
電話をかけてきてる人は..…Eくんだった。
表示されてる名前を5度見くらいしただろう。ソフィアちゃんに、この偶然をMSNで報告していた。

唐突の夜遅い電話の内容はこれだ。
「今日、本屋から帰って5:00くらいに寝てんけどさー今起きたw
今もう朝やといいなって思ってんけどまだ11:00とか中途半端な時間で寝れなくなっちゃったわーーあはははw
明日から暇な時間が増えるねんけどー会える?なにしてる?」

Eくんの気持ちは訝しんでいたくせに、突然の誘いにどうしても嬉しく思ってしまう。

この春休み中、私は学校が運営する演劇に参加するために毎朝練習に通っていた。
Grade9はまだDrama(演劇)の授業が必須で、成績にカウントするだとかなんとか先生に言われたんじゃないかと思う。Iちゃんとオーディションを受けて、私は大勢の1人というエキストラポジションを確保した。

あれは今思うともっと成績やボランティア/Creativityというカテゴリーに入る「創造性」のある自由活動への貢献をしないといけない高学年のお兄さんお姉さんたちを対象に設けられた場だったと思う。
※国際バカロレアというプログラムの卒業必須条件
主役級は全員Dramaを選択していたGrade11の人たちが占めていた。

なのでこのEくんのお誘いも、「明日はドラマの練習で学校行かないといけないから午後からだったら会えるよ」と伝えた。
「明日また連絡するわー練習終わったら教えてー」とEくん。

3月20日 月曜日
13:00にドラマの練習が終わったあと、家の鍵を忘れたので合鍵を受け取りに繁華街に出ていた母と合流しに向かうことになった。
Eくんからは連絡があって、「16:00にあえる?」とのことだった。

ドラマにはUNコンサートのときにお世話になったKさんと、睨まれてるんじゃないかと疑心暗鬼になっていたYさんもいて、「Sarryちゃん繁華街にいくの?そしたらうちらも今から行くから一緒にタクシー乗ろ」と誘ってくれた。


この演劇の練習でずっと時間を過ごすことで、Yさんとは“和解”した。練習中や本番中、控え室で一緒に居た時もあったように思う。

とにかく、タクシーを先輩たちと相乗りし、母と合流し鍵を受け取りつつEくんとの待ち合わせ時間まで母と時間を潰した。
16:00になってEくんと合流したあと、「映画でいいやんな」と半ば強制的に映画を見ることになった。Eくんが前から気に入ってた映画館に移動して。
Shaggy Dogという映画だったらしい。そもそも最初から観たい映画もなく、ただ時間を潰せるからという理由で観に行ったようなもの。
内容は全く覚えていないし、面白くなかったことだけ覚えてる。

映画を観た後あたりから、頭が痛くなってきた。
きっと緊張と、もやもやと、夜更かしのツケと、映画を観たことで疲れがどっと来たんじゃないかと今もよく頭痛になるからこそ思う。
Eくんは異常に気づいたのか、「大丈夫か?」と心配はしてくれたけど当時の私はなんだかそれが迷惑そうにしているように感じて、気持ちが悪いとは言えなかったらしい。
この前後のタイミングで、マクドナルドに行った。
マックシェイクを頼んだEくんは、私にも「飲む?」といって渡してきたので、一口もらった。
一口あげといて、Eくんは“あの頃”のままのあの悪戯っ子な表情で、「あ、風邪うつしちゃったかもw」と言ってきた。
私の体調不良は俺から移ったんかなーと心配してたような気もする。
私の知っているEくんがそこにはいて、嬉しかった。

「晩御飯食べて帰る?」と言われて、私もそのつもりだったのでこの頃進出したばかりくらいの吉野家で牛丼を食べた。
日本の吉野家はマクドナルドと同じファストフード店だとは知らなくて、初めて食べるここの牛丼がとても美味しくて感動した記憶がある。

晩御飯を食べて解散した。
“いつも”であればきっとEくんは私を家まで送り届けた。
家に上がってさらに数時間過ごしてたことだろう。
だけど、Eくんはいつものグループと合流してボーリングしに行くとのことでバス停まで送ってもらってバイバイだった。
マックシェイクの一連だったり、ところどころ「Eくん」が顔を出すのにまた離れて行ったりでますます分からなくなってしまった。

Eくんと会っている間、「こないだスターフィッシュっちと話したんやろー?」と聞かれた。
どうやら本当に、スターフィッシュくんはEくんに「私と連絡を取るよう」に言ってくれたみたいだった。
Sarryちゃんがさみそうにしてたで。とか、Sugarちゃんも後押ししてたんじゃないだろうか。
素直にそれに応じるEくんもだし、何の接点もなかったはずのスターフィッシュくんにまで助けてもらっていて本当にどういうこと?!状態だ。

その記事はこちら

追伸:
これらはMSNでの会話ではないので一切記録に残っていないもの。
だけどソフィアちゃんだったりSugarちゃん、あるいはIちゃんとのMSN会話でびっしりここまでのことが書いてあった。
混乱しつつも、本当は、Eくんから遊びに誘われて一緒に出かけれたことが嬉しかったんだ。



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