【前編】セールもポイントも嬉しいけど…「着用単価がお得」というのがやっぱりお得なのでは？

ショッピングをする時の「セール」や「ポイント」はとても魅力的。
お得に買えて、ポイントがたまると嬉しい。それは多くの人が感じることだと思います。
でもそれはどこか「ゲーム」に似た感覚がある気がするのですが．．．どうでしょうか？

いかに安く買うか。いかに多くのポイントをゲットするか。
でもちょっと待って。何のためのお買物だっけ？
今日のお買物は、自分の服を選ぶ日だとする。
そこには一瞬「自分自身がこれから着たい服を選ぶ」という目的が置いてきぼりになる気がするようにも思うのですが．．．？

以前のnoteでも書きましたが、サリクラフトでは「期間限定セール」というのをあまりしなくなってきました。

サリクラフトではできるだけ大量生産ではなく「適量生産」をしているメーカーさんの品を扱うようにしています。
特にアパレルの品は、半年ほど前に展示会やカタログで発注した分を仕立ててくれるメーカーさんの服を主に扱っています。
そのため、期間限定セールではお客さまの欲しい服が品切れになってしまうことが多くなってきました。
 
欲しいものを買うためのお買物。
でも好きな色がないけど、思っていたデザインではないけど「セールでお得だからまぁいいっか」と思って買うと、結局あまり着ないままになってしまうかもしれない。
それならば、お客さまが欲しいアイテムがある時にお得になる方がよいのでは？と思いました。
 
好きな服がさらにお得だとラッキーかな？と思うのです。
結局その好きな服はいつもクローゼットの中心にあり、活躍の機会が多ければ「着用単価がお得」につながって、さらにお得になるかもしれません。
そう思い、今回もこのnoteのQRコードをつけた新しい形のハガキをお送りしました。
 
服は毎日誰もが纏うものです。
制服やユニフォームのように決まった服もありますが、多くの方は今日はどこに行くために、誰かと会うために何を着ようかな？今日自分は何を着たいかな？と考えるのではないかと思います。
世の中には星の数ほどの服があり、コーディネートの種類も様々。
それでも「今日はこれ」という服を選んで着ます。
 

↑日本製の生地を注文した分に合わせて国内の工場で縫製し、縫製後に洗いをかけて仕立ててくださいます。製造後の廃棄に繋がりにくいシステムです。

サリクラフトはとっても小さな店。
その小さなスペースに置く服は、世の中に星の数ほどある服の中から、サリクラフトに来店してくださるお客さまに「これをおすすめしたい！」と厳選してセレクトし、作っていただいたアイテムです。

それは、どこかで誰かが「どんなデザインにしたら素敵になるかな？」と考えデザインし、生地を選び、パターンをおこします。そして工場で裁断し、丁寧に縫製し、検品し、輸送して届けてくださった品。

国内外問わず、デザイナーやパタンナーの方々、セレクトするバイヤーや営業の方々、工場や物流の方々も、どの分野をとってもその業界のスペシャリストがワンチームになります。

そのようなプロの方々が仕立ててくれて出来上がった服。
そしてお客さまの今日という一日を過ごすために着ていただく服。
その服がセールやポイントのゲーム感覚の対象となってしまうと．．．　なんだか残念に思ってしまうことがあるのです。
値段にかかわらず、服というのは思いのほか「人の手」で仕立てる部分が多いアイテムだからかもしれません、

縫製はもちろん、ハンドブロックプリントは生地から手仕事です。

ゲーム感覚の部分は一旦置いておいて、まずは「服そのもの」を見て頂けると嬉しい。
お客様自身がこれから着たいと思う服はどれですか？
好きなデザイン、好きな色、好きな生地、好きな肌触り…。
セールやポイントという部分がクローズアップされると「いまいちだけどお得だから買っちゃった．．．でもあんまり着ていない」というようなことに繋がるように思うのです。
 
服の価格がいくらか、というのは大事なことです。
もちろんお財布や貯金とも相談しなければなりません。
でも実際の購入価格と同時に「この服をいつ着るか、何回着るか、何年着るか？」を考えることも大事かな？と思うのです。
 
例えば．．．これは好きなタイプの服だし着回しもきくので、週に１回は着たい。
この素材だと3シーズン活躍する＝年間の3/4はクローゼットの中心でいられる。
1年365日 x 約3/4＝約273日
273÷7＝39週間　ということは、おそらく1年間で40回くらいは着る。

10,000円÷40＝250円
もし2年間着たら＝1回125円。
5年間着たら＝1回50円。

えー、そんな計算面倒くさい！と思いますよね。

でも慣れてくると、３シーズン対応の服はだいたい年間40-50回着る。2-3年で100回位着る。
2シーズン対応の服はだいたい年間25-30回、4-5年着れば100回以上着る．．．などと頭に入ってきます。

それを洋服の単価で割ってみる。
10,000円の服を約100回着たら1回100円くらい。
ひとまず50回、と思う方はその倍くらい。
目安の金額でよいと思います。
まじめに計算する方は、端数がでたら「2-3回多めに着よう！」と思えばよいかもしれません。
 
それでも、慣れるまでは面倒くさいですよね～。
私も計算は苦手です。
そのような時に「あったらいいな」と思っているシステムがあるのです！

それは後編で書きますね。