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本場インドのチャイは美味しかったか?|インド旅行記#09
私は、大の紅茶好き。それもミルクティーが好き。そんな私がインドでチャイを飲んで感じたことをお伝えします。
私と紅茶、そして、チャイ
イギリスに2年住んでいたときは天国でした。電車に乗っても、どこに行っても、熱々の濃く入れられたミルクティーを格安でいつでも飲めたから。普段イギリス人が使う茶葉は、高級紅茶店のものではなく、スーパーで100袋いくらと安く売られている平べったり円形の形をしたティーバッグ。街中や駅、電車の中で飲めるミルクティーも安い茶葉で入れたもの。すぐに濃く出るし、ミルクティにするとほんと美味しい。いつでも、濃く出たミルクティーが飲めるというのは、紅茶愛好家としては、嬉しい限りでした。
東京ですと、今でこそ、かなり、カフェに紅茶のメニューが増えましたが、まだ、一般的なカフェでは、コーヒーには力入れるけど、紅茶をきちんと入れてくれる所は、少ないなと感じてます。
自宅でいるときは、お気に入りの紅茶の茶葉でミルクティーを入れる時期が続いたのですが、最近、カフェでチャイがメニューに入っていることが多くなり、チャイを頼むことが増えてきました。なぜなら、チャイだとしっかりと茶葉を煮出している場合が多いので、濃いミルクティとして飲むことができるからです。
初めのうちはそれでもよかったのですが、段々と、カフェで頼むチャイは甘いだけで、スパイスも弱めだったりで、不満に感じるようなりました。満足のいくチャイを飲みたい!!そうだ、自分で入れよう!ということで、ネットや料理本の中のチャイレシピーを片っ端から試した結果、自分好みの作り方とスパイスの量を見つけることができました。最近は、カフェでがっかりするのが嫌なので、チャイは頼まず、自分で入れたチャイのみを飲んでます。
本場インドのチャイ、期待膨らむ
そして、今回、インド旅行。すごく楽しみにしていたのがチャイを飲むこと。その一方で、チャイと頼んでも、スパイスがあまり入っていない場合があるらしい、スパイス入りならマサラチャイと頼む必要があるなどYoutubeからの情報で知り、味に期待をするのはやめよう、それよりも体験することが大事という心の準備をして、インド旅行に臨みました。
インドでの初チャイ
その瞬間は、突然訪れました。チェンナイ空港に夜中の11:30に到着し、ドライバーさんに迎えにきてもらって、ティルパティまで3時間ほどのドライブをしていた時でした。
空港到着直後は、何か飲むとか買うとかという時間は無く、ドライバーさんに会って、車にスーツケースを運ぶのがやっとでした。急いで、車に乗り込み、3時間のドライブが始まりました。夜中のドライブなので、ドライバーさん眠くなったりするだろうな〜と思ったので、私は、ドライバーさんに話しかけ続けました。ご家族の話、お子さんの教育の話、歯磨きの話、映画RRRのことなど、考えられる話題の全てを振り絞り、2時間、話かけ続けました。
すると、夜中に照明をガンガンにつけた小屋が道端に出現。その小屋の前は、広い駐車スペースがあり、バスが何台か停まっていて、バスの中にはたくさんの人。外で、休憩をとるたくさんの人々がいました。運転手さんが、その小屋の前に止め、”チャイ休憩とってくるね”といい、車から降りようとしたので、 ”え!私も行く!!”と主張して、一緒に車から降りてチャイを飲むことにしました。
初めてルピーを使う
ルピーの両替できるところを探すのは難しく、本当は、両替せずに、インドに向かう予定でした。ツアー主催者の方が、インド着いてから、両替をしてくれるということだったので、そのように準備をしていたからです。とはいえ、一人で空港に着いて、万が一のことがあった時、ルピーをいくらも持っていないというのは流石に不安だったので、成田空港で両替できないかな〜と思っていたところ、成田空港駅の両替所でダメもとで聞いてみたところ、できますよ〜とのこと。それも、小さい額面紙幣も今日はあります!とのことだったので、少しだけ、両替できたのでした。
そんなこんなで、少しは手元にルピーを持っていた私。そして、夜中に眠い目を擦りながら運転してくださるドライバーさんに、”私にご馳走させてください!”というと、”え?ルピー持ってるの?”とめちゃくちゃ驚かれました。おそらく、今までに何度か、日本人か別の観光客を乗せた経験があり、そのほとんどが到着直後で、ルピーを持っていない場合が多かったからだと思います。”うん!持っているよ〜〜!”と自慢げに出し、チャイを二人で飲むことになったのです。
味はどうだった?
肝心なチャイの味はどうだったか?甘かったけど、なんだか感慨深かったです。そして、スパイスはほとん効いてなかったです。それでも、すごく温かくて、なんか、映画のワンシーンにいるみたい!と、睡眠不足ハイも手伝って、感動しました。
その一方で、ドライバーさんの落ち着かないこと。なぜ、そんなにもソワソワしているんでしょう?それはおそらくですけど、私のことを、他のインドの方々が、ガン見していたからだと思います。数台のバスから連なるように降りてくる人々。さぞお疲れでしょうと思いましたが、そんなことはなく、なんだか全員、超元気。こんな夜中に移動し、そして夜中なのにこんなにもテンション高いのは、なぜなんだろうと思いました。聞くところによると、この方達は、全員、ティルパティ寺院に行くバス、または、戻ってくるバスに乗っている人達ということでした。よって、外国人はゼロ、100%インド人の方達。なので、おそらく、みなさん、外国人の私が珍しくて、ジロジロっと見ていたのでしょう。
夜中に真っ暗な道の中、1軒だけ明るい小屋(日本で言うところのドライブイン的なところ)そこにほぼ満員のバスが何台か止まっていて、外にいる人たちは、チャイを飲んでる状況。そして、私だけポツンと外国人。でも、チャイがあると和んで、疎外感ゼロ。不思議な空間でした。
きっとこれからも何度も道端でとか、いろいろなところでチャイを飲むのだと思うのですが、味よりも体験。どんなところで、どんな状況で、誰と飲むのか。それが、チャイの味を決めるのかも、と思いました。
スパイスが欲しいならマサラティーを
私は、スパイスが入っているミルクティーをチャイと呼ぶのだと思ってました。ですが、本当のところは、やはりYoutubeでの情報通り、いろんなスパイスが入っているミルクティーが飲みたいなら、マサラティーと注文するものだと知りました。むしろ、インドで、チャイというと、スパイスはほとんど入っていない場合が多いそうです。地域によっても違うと思うので、これから、もし、インドに行くことがあったら、地域ごとに比べてみたいなと思ってます。
安定のジンジャーティー
私は、生姜が効いているのが好きなのですが、マサラティーを頼んでも、うっすらとしか生姜が効いていない場合があります。ならばと思い、ジンジャーティーを頼んだところ、これは間違えなく、生姜の味がしっかりとする場合が多いようなので、ジンジャーティーを頼むようにしてました。
チャイへの期待はほどほどに
おそらくなんですけど、インドの方々は、1日に何杯もチャイを飲むのだと思います。それに比べて、私は、飲むとしても、2回以上は飲みません。ゆえ、飲むとなったら、濃くてスパイスが効いていて、、、、と、要求が高くなってしまうのかも。なので、インドでチャイが、ただの甘すぎるミルクティーであったとしても、それはそれと思うようにしようと思います。もしかしたら、探せば、美味しいチャイを出す地域やお店があるのかも。まだ、チャイ経験数が足りないだけかもしれない。なので、そんなチャイが見つかるまでは、味に対する期待はほどほどに、その場の空気や一緒に飲む人との会話を思い出にして、チャイを楽しみたいと思います。