インテリアデザイナーの引越し顛末記PartⅢ-2
引越しから1年2ヶ月が経ち、もうすぐ3ヶ月目に入ります。
前回に引き続き、その後の変化について今回は梅雨の季節に入り、お手入れが煩雑な水廻りについてご紹介します。
皆様のご参考になればと思います。
玄関の絵画
つい最近、玄関の絵画をマチスの「愛の精神」から杉本博司の「海景」に掛け替えました。
杉本博司の「海景」シリーズは、香川県直島にある宿泊施設ベネッセハウスのメインダイニングから見えるコンクリート壁に展示された様が強く印象に残りました。
「古代人が見ていた風景を現代人も見ることは可能なのか」
上記の問いから生まれたコンセプトを軸に世界中の海を同じ構図で撮影した作品が「海景」シリーズと杉本博司の著書で読んだことがあります。
ベネッセハウスのコンクリートの壁に掛けられた作品と同じ位置に瀬戸内海の水平線が続く演出は、一見の価値があります。
ベネッセハウスのメインダイニングでは、美術館で食事をするような贅沢な時間を五感を駆使して堪能することが出来ます。
自宅にこの空気感を取り込むため、直島で求めた3枚の異なる海を切り取ったポストカードを並べて額装しました。
空と海の間に等分に引かれた水平線のラインの連なる様子を真似て仕上げました。
フレームはモノクロームでまとめたインテリアに合わせ、スチール製の黒を選び、ミニマルアートの作品イメージを壊さないようこだわりました。
マチスの作品に使われているナチュラル色の木製フレームは幅が太く、存在感があり、描かれた赤いハートと一緒に饒舌に話しかけてきます。
マチスの赤が好きな私には、それも好ましく感じられますが、「海景」のような静かで哲学的な作品は心を平静に保ち、考える時間を与えてくれます。
玄関扉を開けた瞬間、纏っていた騒がしい空気感を受け止め、鎮めてくれる役割もしてくれています。
絵を飾る効果としてご参考にしてください。
トイレ
トイレに望むことは維持管理のしやすさです。
便器の掃除はもちろん、床や壁の汚れにも目を配ることで、1年2ヶ月が経った今も新居のような美しさを維持できています。
ポイントは、まめに手入れをすることに尽きます。
使った後は、必ず汚れがないかをチェックし、仕上げに消臭スプレーで匂いのケアも忘れないように心がけています。
トイレ用にたくさんの洗剤を試してみました。
今使う洗剤は、スクラビングバブル超強力クリーナーとキッチンハイターの2種類に絞っています。
トイレマット同様、菌の温床になるトイレブラシは使っていません。トイレ用のタオルも同様の理由でやめました。
お客様がいらした時のみ、出すようにしています。
手は洗面化粧台できちんと洗うことを習慣としています。
その他拭き掃除用には、トイレクイックル匂い防止プラス
を使っています。
消臭スプレーはトイレその後に フレッシュグリーン 無香タイプを選んでいます。
芳香剤の類は使わず、無香タイプの洗剤類を使うよう心掛けています。
最近トイレに観葉植物を置きました。コーヒーの木です。
鉢付きで330円でした。
ダイソーの上位ブランドStandard Productsで購入したトイレに相応しい小ぶりなタイプです。
ダークブラウンとグレーがアソートカラー(一番印象づけたい色)の空間にみずみずしい緑が効いています。
緑色は万能色です。
どんな空間にも違和感なく馴染むだけでなく、アソートカラーの良さを引き出し、引き立てる効果があります。
洗面所
トイレ同様洗面所も維持管理を最優先に考えています。
掃除のしやすさを考え、モノを置かない工夫をしています。
洗剤はトイレと同じキッチンハイターを使っています。
鏡と水洗金具は、汚れやくもりを磨き常に輝いている状態をキープすることを心がけています。
鏡の裏にある収納は、時々チェックをしてある一定の期間全く使わないものは捨てます。
雑誌で紹介されるとつい買ってしまうものが、化粧品とヘアケア製品。
見えない収納だからとついモノを隠すように入れてしまい、この一年で最も増えた場所と反省しています。
ドラム式洗濯機はパナソニック製です。架台の上に設置しているため、洗濯物の出し入れがしやすくなっています。
乾燥機能の効率が落ちないようにフラットな天板には、何も置かないことにしています。12年の間、2度修理をしました。2度目に基盤を変えてもらった際、アドバイスされたのが洗剤の量でした。
ドラム式洗濯機は水の量が少なく設定されているため、投入する洗剤も通常よりも少なめにすることを勧められました。
もう1つは、連続して使い続けないこと。
1回の洗濯が終わった後は、30分位休ませることをアドバイスされました。
それから2年、我が家の洗濯機は毎日ご機嫌に働いています。
ご参考になればと思います。
Photo:Maya