翻訳版マンガのおもしろさ
おはこんばんちは、Saachanです。
今回は前回の投稿の続きです。
大人買いしたいマンガ、ドラゴンボールの翻訳版マンガのおもしろさを語ります。
他言語版、おもしろい(続き)
私が今持っているのはドラゴンボール漫画の英語版2冊とフランス語版3冊。
やっぱりリアクションや効果音がその言語版なので、もともとの日本語のイメージと違うところがあります。日本語版と同じく何回読んでもおもしろいです。
また、翻訳版は訳されているという部分以外でもおもしろさがあります。特に私と同じく言語や文化に興味がある方には、共感していただける部分がいくつかあるかもしれません。
と、前回書いていました。やっとここからが続きです。
英語版
英語版では、ページの方向を示す矢印とその矢印に向かって走る悟空のイラストが各ページ右上部に描かれていました。これは、文字を左から右に読む英語と右から左に読む日本語とではページをめくる方向が反対なためです。
最初に最終ページを開いてしまった方のために、最終ページにはこっちからじゃないよという注意と、イラスト付きの丁寧な読み方ガイドがありました。それも読者に話しかけるような親しみやすい文章で。
アメリカン・コミックスに合わせず日本のマンガスタイルを浸透させよう、原作を大切にしよう、という翻訳版マンガを編集する方々の意志があらわれているように思いました。
フランス語版
フランス語版『ドラゴンボール超』では、多くの場合、日本語とフランス語の擬音が並行して描かれています。
その二つの言語が並んで書かれている様子に、英語版と同じくどこか原作らしさを大切にしたいという気持ち、作品愛を感じるのです。
著作権等を恐れて中身はお見せできないのですが、以下のような擬音がありました。
例えば、
「ドドドドドッ」が "DOOOM"
「ズドドドドドッ」が "BROOOM"
「ボボボボボッ」が "BAOOOM"
「ズザザザザッ」が "SHRAAAK"
「ドゴッ」が "BONG"
「バゴッ」が "VLAM"
「バキッ」が "VLAK"
「バッ」が "FWAP"
「サッ」が "FSHH"
などなど。
授業やテキストからは知ることのできない、日本語のこの音がフランス語ではこう表現されるのか…!という発見がありました。
また、「ボボボボボッ」と「ズドドドドドッ」がどちらも "DOOOM"と同じ擬音を使っていることがありました。
そのほかにも、日本語では同じ擬音でもフランス語では違う擬音になっていたり、逆に日本語では違う擬音なのにフランス語では同じ擬音を使っていたり。同じイラストでもどんな擬音であらわすかはやはり違うということもわかりました。
ドラゴンボール漫画で言語研究、できちゃうかもしれない
この擬音について考えていると、幼稚園児の頃通っていたヤマハ英語教室の歌で動物の鳴き声が英語と日本語で全然違うことを知り、とてもおもしろかったことを思い出しました。
私が一番好きだったのは、ぶたさんの鳴き声です。日本語では「ブーブー」なのが英語では"oink oink" (オインクオインク)なんです。
カエルのゲロゲロが "ribbit ribbit"(レベッレベッ)なのも結構好きです。
フランス語の動物の鳴き声はまだ全く知らないので今度調べてみようと思います。
私はこういった言葉の表現の違いを探したり学んで知ることがけっこう好きです。専門的な知識がないため見当違いかもしれませんが、もっとたくさん並べてみたら言語間の相違点や言語ごとの規則性などが見えてくるような気がします…
ドラゴンボールで言語研究、できちゃうかもしれないな…!
好きな作品で学べる幸せ
言語や文化等を学んでいる方にはぜひ、訳された漫画を読んでみてほしいです。個人的にアニメより漫画がおすすめです。鳥山明先生の原作ならではのおもしろさを体感していただきたいからです。
まだ勉強不足だしな…とか、日本語以外はわからなそうだからいいかな…という方でも、日本語の原作を読んだりした後ならストーリーが大体把握できてるので思ったより理解できてしまうかもしれません。わからなくても海外感や雰囲気を楽しめるかもしれません。
好きな作品なら、おそらく他言語の理解度に関係なくたくさんの発見や感動、学びが生まれると思います。
好きな作品で好きな言語学習ができるなんて、文化も感じることができるなんて、幸せです。