題名 「夢の旅人」
懐かしき車が映り
窓の外へ大きく手を振る
さよならの合図。
咄嗟に駆け寄り
手を差し出しも
視線を合わせず
頑なに手を内へ込めてしまう。
少しもどかしく
分かるからこそ踏み切れない心
一言問いかけても
帰らぬ無言を貫く。
そのまま走り出す車から
窓の外へ大きく手を振る姿に
振り切った軽やかさと
清々しいまでの思いが届き
それは存在しない幻のように
ゆっくりと消えていく。
後に残る風は
淋しさが舞う心へ
細やかな優しさが届いた。
紗羅
今日は2つの詩を書きたいと思ったので
朝と夜に投稿します。
この詩は昨日見た
鮮明で不思議な夢です。
目の前には母親が乗っていた車があった。
それは20年以上前に
乗っていた最後の車で
運転席の窓から
こちらへ手を振る母親の姿
車が走り出しそうになったから
自分は急いで駆け寄って
窓越しに母親へ手を差し出すと
自分とは目を合わせず
振っていた手も後ろに隠すように
言葉もなく無言のまま
そして車は走り出し
さっきよりも上下に強く手を振り
母親と車は遠くに消えていった。
一つ一つが
現実としてその場にいたような
くっきりとはっきり思考に残る夢
何故この夢を見たのか
思わず調べてみたくなる鮮明さ
出てきた言葉は
「まだあの世には行く状態ではなく
やるべきことを成し遂げること」
数日前
母親の写真に向かい
「一緒に住んでいた
おじいちゃんもおばあちゃんも
そしてあなたも見送り
私の役目は終わった。
時々疲れてしまうと
自分は充分生きたと思い
そろそろ自分も…
そう思うことがある」
話かけていたことを思い出し
これが繋がるかは分からないけど
辻褄が合いしっくりくると感じた。
「しっかり生きろ
自分の命を全うしろ」
そう思った母親だから
目を合わせず
手も差し出すことなく
こっちに来るにはまだ早いから
頑張れと強く手を振った。
それが自分の答えになり
改めて生きる道を見つめた今日でした。
説明出来ない不思議なことが
たまにあるんですよね…
それる小話ですが
マイナス思考になればなる程
しかもプラス思考になり過ぎても
いつも痛い思いをしてきた。
何でこんな物が落ちてくるのか
こんな場所にぶつかる物があったのか
最初は気づきもしなかったけど
偶然にしてはおかしいと思うことが増え
「自分だって人間なんだから
落ち込んで嘆くことだってあるんだよー!」
見えない何かに向かい
叫んでいたこともあったなー(笑)
誰か分からないし
何か分からないけど
自分に喝が入っていく。
有難いことだと思い
今は受け止めています。