食べ物だけじゃない!?血糖値を上げる原因「ストレス」について解説
血糖値を上げる原因は、食事だけだと思っていませんか?もちろん食事は血糖値に大きく影響しますが、実はストレスがかかっている時も血糖値は上がってしまいます。今回は日常生活において血糖値を上げる「ストレス」とはどんなものかについて解説し、血糖値を上げるホルモンを理解することで、血糖値を安定させる生活の仕方について解説します。
そもそもストレスって何?
ストレスとは外部からの刺激などによって体の内部に生じる反応のこと。 その原因となる外的刺激(ストレッサー)とそれに対する私たちの心身の反応(ストレス反応)とを合わせてストレスと呼ばれることもあります。精神的なストレスのイメージはつきやすいかもしれませんが、風邪や下痢・嘔吐などの症状も ストレスとなります。長期間にわたる高レベルのストレスは血糖値に直接的な影響を及ぼすことがあります。また、ストレスは食生活や運動習慣にも影響を与え、間接的に血糖管理に悪影響を及ぼすことがあります。
血糖を上げるホルモンやサイトカインを知ろう
血糖値を上げるホルモンは、体内の血糖管理システムにおいて重要な役割を担っています。ストレスなどが原因により、主に以下の物質が血糖値を上昇させる作用を持っています。
カテコラミン:副腎髄質から分泌され、緊急時の「戦うか逃げるか」の反応で血糖値を上げるために働きます。これは、肝臓と筋肉のグリコーゲンの分解を促進し、血糖値を増加させることでエネルギーを迅速に提供します。
コルチゾール:ストレスホルモンとも呼ばれ、副腎皮質から分泌されます。長期的なストレスの下で血糖値を上げるために作用し、タンパク質の分解を促進し、肝臓でのグルコースの新生を促進します。
炎症性サイトカイン: 例えばインターロイキン1、6、TNF-αのような炎症性サイトカインは血糖を下げるホルモンであるインスリンを効きづらくし、肝臓を刺激して血糖値を上昇させます。炎症状態は、糖尿病などの代謝疾患のリスクを高める可能性があります。
まとめ
糖尿病の管理において、ストレスは無視できない要素です。ストレスが血糖値に与える影響を理解し、効果的なストレス管理法を身につけることで、糖尿病患者はより健康的な生活を送ることができます。病気で体調が悪い時も血糖を上げますし、精神的なストレスも影響を与えます。なかなか血糖が下がらない時、ストレスが影響していないかについて、ぜひかかりつけの先生にも教えてください。担当医との密接な連携と、上記で紹介したストレスを上手に管理することで、糖尿病と上手に付き合っていきましょう。
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