
「カメラ沼の深淵」OLYMPUS XA
『男の成熟。それは、子供の頃遊んでいた時の真剣さを再発見することである。』 ニーチェ 「善悪の彼岸」より
フィルム時代、リバーサルフィルムをメインに使っていました。ネガフィルムと違って色再現性がよく、スライドプロジェクターでスクリーンに拡大投影できるのも魅力でした。ただ、ダイレクトプリント代が高かったので、プリント代が安いネガフィルムを入れるカメラも必要になりました。それが、カメラの台数が増えてしまった原因でもあります。

長期旅行には、バックアップを兼ねて同じメーカーの一眼レフカメラを2台持って行きました。荷物を減らしたい時やネガフィルムで撮るのがスナップ程度と割り切れる時の2台目は、コンパクトカメラでした。

夜間/室内の撮影用にISO400のフィルムを使いたい、モノクロでも撮りたいなどと考えるとフィルムの種類分のカメラが必要になります。これからフィルム写真を始める人は、カメラ沼にハマらぬようご注意ください。
ミラーレスデジタルカメラになって、ISO感度、カラー/モノクロの変更も1台のカメラで設定可能です。本当に良い時代になったと思います。
今回は、サブカメラとして持ち出すことが多かった OLYMPUS XA を紹介します。
絞り優先AE(自動露出)、距離計が内蔵されていて使い易いカメラです。また、一番の特徴はブラックのグラスファイバー入りポリカーボネート製のボディとバリアと呼ばれる前カバーからなるカプセルタイプの構造です。レンズキャップ不要、カメラケースさえ不要です。


レンズも、F-ZUIKO 35mm/2.8 (5群6枚)で使い易い焦点距離、f5.6~8での描写もまあまあでした。

フィルムカメラ初心者にもお勧めできます。ファインダー窓もレンズの真上にあり好みでした。最短撮影距離が85cmで撮影範囲は、おおよそ60cm×40cm。テーブルフォトにはちょっと厳しいです。XAシリ-ズには、マクロ撮影可能な28mmレンズ搭載のXA4もありました。

絞り:f5.6 距離目盛:3m がオレンジ色になっており、この組み合わせにしておけばピント合わせをしなくても被写界深度を利用してそこそこピントが合います。コンパクトカメラのレンズは、3m辺りにピントを合わせた時最良の性能を発揮するよう設計されているようです。

ボディ底面にはレバーがあり、1.5段オーバー バッテリーチェック セルフタイマー 機能が選択できます。

別途、専用のスピードライトもあり室内撮影もできました。
キャップレス、ケースレス、お洒落なボディ。どんな場所にも気軽持ち出したくなる1台です。