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愛は最強の力よ。...「ジョジョ・ラビット」
関心領域を鑑賞後に「子供目線でのその社会(世界)」が気になり鑑賞した作品。
第二次世界大戦下で生きるドイツの人たちの様子を
タイカ・ワイティティ監督ご自身がアドルフ・ヒトラーを演じユーモア満載に愛や大切なことを表現されている作品。
まずは簡単に…
ヒトラーを崇拝し、この世で一番強いモノは
ミサイルだと思っている10歳のジョジョに
1番強いモノは『愛』だと教える母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)
私の拙い語彙力でシンプルに言うと
『ヒトラーを崇拝する10歳の男の子が
戦時下で大人へと成長していく作品。』笑
凄く凄く良かったです!
何度も観たいと思いました。
というか…続けて食事忘れて3回見ました😝笑
ヒトラーを扱う作品でこんなに笑っても良いのだろうか?と
少し混乱しましたが…
自宅で1人でしたので気にせず笑いました。笑
ヒトラーを演じたのは本作の監督、脚本、演出を担当した
タイカ・ワイティティ監督ご自身。
監督自身もユダヤとマオイのハーフなのだとか。
たしか、スカヨハもルーツがユダヤ系だった記憶です。
そんな監督だからこそ手がけることが出来る
アンチ人種差別コメディなのでしょうか。
監督が可愛くチョビ髭男を演じたところは
少しズルいです。笑
色々なジャンルの音楽に詳しい方は
音楽の方からも胸に刺さるシーンが多いんだろなぁと
全感覚を刺激する作品ではないかと。
監督のセンスにファンになりました!
あとサム・ロックウェルも!!
スカヨハが最高なのは言うまでもない作品です!
そして主役のジョジョを演じたローマン・グリフィン・デイヴィスも最高です。
純粋な子供だから故に先に見聞きしたモノを
水を吸収する新しいスポンジのように信じこみ
柔軟な人間だから自分の中に生じた違和感から気づき始める、
教えの間違いを訂正し自身の中から誤った情報を吐き出すかのように成長をしていく。
その為の数々の人との出逢い。
そう。「愛」って最強なものなの。
愛って様々な形があるものだけれど、どれも「愛は見えないエネルギー」と考えると何かに集中して向けたパワーは絶大。
だから、誤った方向には向けてはならないモノ。なんて思います。
作品全体のカラー、リズム、台詞、音楽、演出…どれも最高でした!
下品なダジャレは苦手ですが、
この作品はとても上品なユーモアを浴びているようで
日本語訳も全て凄く良かったです。
好きです。
社会のアホさに疲れた時。
夜道を明るく照らし帰り道を教えてくれる。
元気にさせてくれる、映画でした。
現在、Disney+でも観れます。
わぉ!Prime Videoでも観れるみたい!
オススメ作品です。
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以降はネタバレ含んだ感想です。(含んでしまった…)
忙しくて3回も観てられないよ!という方に
勝手におすすめポイント記します。笑
ご自身で0から感じたい方は、
これ以上読まないでください🙇♀️
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主役、視点が子供(少年)という点
激動の社会、ユーモア、音楽…といった点から、
ベルファストを思い出しました。
この映画も凄く良かったのを覚えてます。
おすすめなのでこちらも貼っておきます。
少年ジョジョの頭の中には崇拝するヒトラーがいて、
まるで天使と悪魔の囁きのように、
ジョジョとヒトラーのやり取りをコミカルに扱われている。
ジョジョが崇拝するヒトラーは社会が与え続けてきたその時代の教育、集合的無意識、同調圧力の塊。
反対に『出来るコトをしていくだけ』と行動しながら、
最強なのはミサイルではなく“愛”だと体現し生きるロージー。
ある日ジョジョはロージーが自分に隠しながら
壁の中に匿っていたユダヤ人のエルサとの出逢いによって
『自分たちとユダヤ人との違い』に疑問を持ち始めていく。
このエルサとの手紙を使ったやり取りが可愛すぎるんです😍💓
ストーリーの序盤『ユダヤ人を見つけたら…!!!』と意気込むジョジョに対し
『でもさ、どうやって見分けるの?』と返すジョジョの友人ヨーキー。
ジョジョは大人達から教わった通りに
『アイツらにはツノが生えてるんだ』と返す…
ストーリーが進み、
ヨーキーが捕まったユダヤ人達のことをジョジョにこう話した。
『僕、見たんだけど、
僕たちと何も変わらないんだ』
10歳の少年達の正直な意見と話し方が可愛らしいだけでなく純粋に生きてれば平和にしかならなくない?と感じさせる。
ヨーキーは毎度良いことを言います。
そしてナチスの子供向け組織のクレンツェンドルフ大尉(キャプテンK)がジョジョとの向き合う数々のシーン…最高でした。
子供達に武器の扱い、戦術などを教えていだけれど、
ユーモア溢れる台詞とジョジョとのやり取りの中でロージーと同じように『愛』を伝えているような。
特にユダヤ人であるエルサが姉に扮し
身分を証明する際口にした誕生日を間違えるシーン。
彼はロージーの活動に気付いていた…
ロージーが匿っていたユダヤ人だと気付いていたんじゃないかな…
それでも、だから通報しなかった。。
全体を通してキャプテンKから感じたのは最後に画面に流れる
「すべてを経験せよ 美も恐怖も 生き続けよ 絶望が最後ではない」リルケの詩の通り、大尉は戦場で全てを経験したからこそ、
自分たちが行っている争いは馬鹿げている(た)というコトを伝えているように感じた。
(堂々と言えない社会下なので)
そして、映画のラストにジョジョをユダヤ人だと大声を上げ、
追いやり助けたこと。
『ウチに帰ってお姉ちゃんを守りな』
鑑賞後、キャプテンKの人柄を知ってから序盤にあるプールサイドのシーンを振り返ると…
キャプテンKはジョジョの身辺に気付き『そのことは絶対に口にするなよ』と諭してるいるように見えてくる。
大尉…めっちゃカッコいいです。
カッコいい人間。大人。
彼も自分に出来ることを行い、エルサとジョジョの命を救った一人です。
ラストには沢山の親切な大人達から大切な事を学びジョジョ自身が
『出来ることをしていく』と、前を向く姿勢に素晴らしい成長を感じました。
このジャンルの作品を数多く観ている訳ではないけれど、
このテーマをこんなにコミカルに描かれている作品を初めて観ました。
書いている側から、また見たくなってきました。そんな作品です。
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