この子なら…
今年度4月から入園してきたOちゃん。
私のクラスの4月入所は
Oちゃんたった一人。
友達もいないし
初めての保育園生活だしで
4月はほとんど
涙は出ることはなかったが
先生に言われるまま動いていた。
私たち保育士も
どうすればOちゃんの
心の扉を開けるのか
毎日悩んでいた。
ある日、
Oちゃんがふと見せる
笑顔がかわいくて
「笑ってくれたの?嬉しいな~」
「可愛いね~」
などと先生達が
Oちゃんに声をかけていると
近くにいた2人の子が
「Oちゃん可愛いねー!」
「Oちゃんのことスキー♥️」
と、仲間入り!!!!!!
その友達の声を聞いたOちゃんは
とっても嬉しかったのだろう。
翌日から
保育士の元を離れて
その2人の側にいるようになった。
一緒に遊ぶわけではないが
2人の側にいることが心地よかったのだ。
それから数ヶ月…
クラス全体が生活に慣れてくると
コロナ禍ということもあり
クラス内でグループ分けをした。
Oちゃんはその2人と同じグループになると
やはりいつもより笑顔が増える。
でも、まだお友達には
自らお話することは見られなかった。
2人の内の
1人の男の子は
本当にOちゃんのことが大好きで
毎日、話しかけてくれていた。
すると先日
あの男の子とOちゃんが嬉しそうに
キャラクターのカレンダーを見ている姿を発見。
その時Oちゃんの口がたくさん動いていた。
側に行って聞き耳をたててみると
「Oちゃんはね~これがスキ!◯◯君は?」
と自ら話しかけているではないか!!!!!!
あぁ…
あの子には心の扉を開くことができたんだな~
と、とても嬉しくなった。
保育士の関わりも大切だが
友達の力って
本当にすごいと感じた瞬間だった。