善行の喜びは心に留める

いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。


あなたがたは、見てもらおうとして、
人の前で善行をしないように注意しなさい。
さもないと、あなたがたの天の父のもとで
報いをいただけないことになる。
だから、あなたは施しをするときには、
偽善者たちが人からほめられるようと
会堂や街角でするように、自分の前で
ラッパを吹き鳴らしてはならない。
はっきりあなたがたに言っておく。
彼らは既に報いを受けている。
施しをするときは、右の手のすることを
左の手に知らせてはならない。
あなたの施しを人目につかせないため
である。
そうすれば、隠れたことを見ておられる
父が、あなたに報いてくださる。
(マタイによる福音書6章1-4節)


私たちは何かいいことをすれば
人に知ってもらいたいし、とくにそれが
大きな犠牲を払うものであれば、余計に
「自分がしてあげたから」
「これだけ尽くしたのに相手は
何もお返しをしてくれない」といった
思いが沸き上がってくるものです。


自分のしたことに対して他者から評価を
求めようとします。
日々の生活の中でそういう感情が出てくる
のは、ごく自然なことのように
私たちは感じています。


そのことを特別に不思議に感じない人も
多いでしょう。
しかし、聖書は無意識のうちに沸き上がる
本能的な欲すらも、乗り越えなくては
ならないと説きます。


いわば、人間の業の深さというものに
しっかり目を向けながら、より高い世界に
至る道筋を指し示してくれています。


「そんなことはできない」
「きれいごとだ」と反論したくなる人も
いらっしゃるでしょう。
しかし、たとえできないとしても、
欲に振り回されないで生きる世界を
目指していく意味はとても大きな物が
あります。


大切なのはできるできないではなく、
目指すか目指さないか。
目指し続けることで、人間の生き方は
大きく変わっていきます。


善行をして何らかの評価を受けたい
と思う私たちに対してキリストは
「既にその報いを受けている
マタイによる福音書6章2節」
と言っています。


このことばは何を意味するのでしょう？
人から褒められたり評価されたりしなくても
神様は既にその善行を認めて下さっている
ということです。


キリストが教えているのは、
あなたの行いがたとえどんなに小さなもの
であったとしても
「これができて本当によかった」と
あなたの中に静かに喜びを留めておくこと
の大切さなのです。


私たち人間は褒められれば喜んで動くし
貶されたら沈んでしまいます。
しかし、心のなかに静かに思いを留める
訓練を続ける事で、
人に評価に一喜一憂しない生き方が
できるようになります。


例えば、人に認められないような時でも
天は善行を認めて下さっていると思いを
切り替えれば周囲の評価に心を奪われる
ことなく、「小さなことでも自分には
こんなことができたんだ！」と満足を
得られます。


マザーテレサのように
寂しい思いをしている人に温かいことば
をかける、笑顔を見せるといったことでも
いいのです。
その習慣はいつしかあなた自身の大きな
力として蓄えられていきます。


私たち1人ひとりの中に、またあなたの中
には弱さがあり、人と違った欠点が
あるかもしれません。


しかし、それでいいのです。
自分は自分でいいのだという考え方に
しっかりと立脚しながら善行を心に留める
訓練をしていけば、人の言動に左右される
ことなく、あなたの人生をあなたの力で
まっすぐに生き抜くことができることを
聖書は私たちに教えてくれています。


反対に、あなたの中にはあなたにしかない
尊さがあります。


あなたにしかない個性があります。
私たちの社会は、そういう多様性により
成り立っています。


社会を構成する1人ひとりの良さが
集積された時、世の中は素晴らしいもの
へと変わっていきます。
だから、私たちは生きている限り、
その良さを存分に発揮する必要があります。


つまり、報いを求めない生き方といっても
単に人に隠れて何かをしなさいという意味
ではなく、人に喜んでもらうことを堂々と
行い、そのこと自体に喜びを感じて
生きていくことです。
それができたら理想ですね。


本当の犠牲というのは、
得意げに口にするのではなく、人のために
何かができることが嬉しい、そういう力や
チャンスが与えられたのが嬉しい、
と自分で喜びを噛みしめる事です。


そして、なかなか人に認められず疲れたり
しょげたりするとき、どうか神様があなた
の辛さをわかってくださっていることに
思いを馳せてみてください。


感情に振り回されず、小さなことでも
誰かのために尽くす喜びを感じ続けること
は人生を生き抜く大きな力になると
私は確信しています。


私たちが何かができるのは、もともと
神様から力をいただいているからこそ
なのです。


ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。


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