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サッと手が出る女性と遠巻きに見守る男性
赤ちゃんとお出かけは荷物が多くなる。おむつ、ミルク、着替えなど…もしもに備えていろいろ持ち歩くからだ。車から赤ちゃんを抱っこしながらその荷物も持つのは、なかなかの重労働である。
その時に、女性、特に経産婦さんが、スッと進んで荷物を持つのを手伝ってくれるという場面に何度も遭遇する。きっと自分も同じ経験をしたからその大変さがわかるのだろう。さりげなく手伝ってくれる優しさに胸が熱くなる。
経産婦さんとは、決して同世代だけでない。先日集落の婦人会(平均年齢70歳)のランチにお邪魔したが、その際にもおばあちゃま方がサッと荷物運びを手伝ってくれて驚いた。田舎のおばあちゃんは、お元気だ。高齢者は支援される対象だと思いがちだが、どっこい彼女たちは経産婦さんで、偉大な先輩だった。慣れない新米母親で実家が遠い私にとって、心強い存在である。
一方、男性は、私が重そうにしていても気づいてくれないことが多く、やはり女性の方が頼りになるなあと思っていた。しかし、先日ある会合中に、赤ちゃんがぐずって私がオタオタしていた時に、「よかったら抱っこしておきましょうか?」と二児の父である男性の知人が声をかけてくれた。悪いなと思いながらお願いしたところ、無表情でずっと抱っこしていてくれた。あとで聞いたら「赤ちゃん大好きおじさんです」と、抱っこ中の赤ちゃんの様子をいろいろ教えてくれた。意外だったし、とても嬉しかった。
そして、男性も、実はいろいろ考えたり気にしてくれているのかもしれないと気づいた。距離感を気にして、どれだけ手を出したらいいのかわからず遠巻きに見守ってくれているだけなのかもしれない。だから、重たいから助けて欲しい時、ぐずって困っている時は、声かけを待っていないで私の方からお願いしてみようと思った。
赤ちゃんを媒介に、自分と誰かが間接的に繋がっていく。
(産後68日)