サレジオ学院
1. 基本情報
1.1 学校名
サレジオ学院中学校・高等学校
カトリックのサレジオ修道会を母体とする私立の男子中高一貫校。
1.2 所在地・連絡先
所在地
〒224-0029
神奈川県横浜市都筑区南山田3丁目43-1電話番号
045-591-8222
1.3 アクセス
電車
横浜市営地下鉄グリーンライン「北山田駅」から徒歩約5分
横浜市営地下鉄グリーンライン「東山田駅」から徒歩約13分
横浜市営地下鉄ブルーライン「センター北駅」から徒歩約19分
バス
「サレジオ学院」バス停から徒歩約1分
「寺窪」バス停から徒歩約3分
「城山」バス停から徒歩約5分
車
第三京浜道路「都筑IC」から約9分
東名高速道路「東名川崎IC」から約4km
第三京浜道路「港北IC」から約4.1km
1.4 学校概要
創立年: 1960年
移転: 1995年に現在の横浜市都筑区へ移転
完全中高一貫制: 高校からの募集は行わない男子校
教育理念: 創立者ヨハネ・ボスコの「信」「愛」「理」に基づく全人教育
校地面積: 約48,000平方メートルの広大な敷地
2. 学習環境・学力面
2.1 学習環境
ICTの活用
生徒一人ひとりがタブレットPC(Chromebook)を所有
Apple Distinguished Schoolに認定され、先進的なICT教育を推進
先生方の研修や生徒による「Digital Leaders」プログラムを通じたデジタル学習
施設
図書室: 約2万冊の蔵書と自習スペースを完備
広大な敷地: 10面のテニスコートなど、部活動や課外活動に適した環境
教育理念(ドン・ボスコの「アシステンツァ」)
生徒と「ともに居る」ことを重視し、自主性を尊重
社会に奉仕できる人材の育成を目指す
2.2 学力面
難関大学への進学実績
東京大学、一橋大学、早稲田大学、慶應義塾大学などへの合格者多数
特に早慶への進学者数が多い点が特徴
カリキュラム
中学3年生から高校の内容を先取り
英語で「プログレス」、数学で「4STEP」を使用
ハイレベル教材と先取り教育により学力を伸ばす
学習支援
定期テストで成績が振るわない生徒には補習授業を実施
個別指導や生徒同士の教え合いが盛ん
試験前には学校に残って一緒に勉強する文化が根付いている
偏差値
おおむね70~72程度とされ、全国でも高水準
3. 学校行事・クラブ活動
3.1 学校行事
主な年間行事
4月: 入学式、始業式、中1オリエンテーションキャンプ
6月: 体育祭、進路講演会、避難訓練、芸術鑑賞教室
7月: 野尻湖林間学校(中1)、勉強合宿(高2・高3)、夏期講習、海外語学研修(フィジー、カナダ等)
9月: サレジオ祭(文化祭)
11月: マラソン大会、職場訪問(中3)、野外調理実習(高1)、美術鑑賞(高3)
12月: クリスマスの集い、冬期講習
3月: 卒業式、スポーツ大会、イタリア研修旅行(中3は2025年度より再開予定)
サレジオ祭(文化祭)
1万人以上の来場者を迎える大規模行事
高2が中心となって企画・運営し、生徒全員が参加・協力
3.2 クラブ活動
運動部
サッカー部、硬式・軟式テニス部、バスケットボール部、バドミントン部、卓球部、剣道部、陸上部、野球部など
中学テニス部、サッカー部などが県大会や全国大会で活躍
文化部
吹奏楽部、軽音楽部、自然科学部(物理班、生物班、化学班)、文芸部(歴史班含む)、鉄道模型部、美術部、ジャグリング部、将棋囲碁同好会、ESSなど
吹奏楽部: 地域イベントやコンクールに参加
ジャグリング部: 地域の子どもたちへの教室を開催するなど、地域貢献活動も実施
活動の特徴
週数回の練習や合宿・特別講習を通じて専門性を高める
全国大会や地域イベントへの参加が盛んで、生徒同士の結束も強い
4. 施設・設備
4.1 主要施設
正面玄関
毎朝、校長や挨拶運動の生徒が立ち、生徒を迎える普通教室
明るく開放的な設計で、集中しやすい環境を整備図書室
約2万冊の蔵書と自習スペースを完備。図書委員の生徒が運営に協力チャペル
月例ミサやクリスマスミサのほか、卒業生の結婚式にも利用されることがあるドンボスコシアター
全校生徒が着席可能な大規模ホール。慰霊祭やミサにも使用食堂
栄養バランスに配慮したメニューを提供。アレルギー表記もされており安心
4.2 スポーツ施設
体育館
バスケ2面、バレー3面、バドミントン6面が取れる広さグラウンド
人工芝で雨天後も使用可能。野球部、サッカー部、陸上部が同時に活動できる広さテニスコート
オムニコート4面、ハードコート8面を備え、体育や部活動に利用武道場
剣道部や体育の授業で使用。相撲の授業では土俵マットを敷いて実施卓球場
専用施設で、卓球部や授業で活用
4.3 学習・研究施設
パソコンルーム
1人1台のPCが設置され、情報の授業で活用理科実験室
物理室、化学室、生物室の3教室を完備。双眼実体顕微鏡も1人1台ずつ使用可能カウンセリングルーム
スクールカウンセラーが常駐し、幅広い相談に対応
4.4 その他の施設
コミュニケーションルーム
神父との交流や聖書学習が可能。ビリヤードやサッカーゲームなど娯楽も用意小聖堂
天井が美しく、チャペルコンサートなどの行事にも利用
5. 雰囲気・校風
5.1 校風の特徴
自由と規律のバランス
校則は過度に厳しくなく、生徒が納得しやすい内容。清潔感や礼儀は重視する一方、細かな干渉は少ない温かい人間関係
生徒同士や教師との関係が良好で、いじめの報告がほとんどない和やかな環境キリスト教的価値観
「隣人を愛する」精神を教育の根幹に据え、奉仕や思いやりを大切にする風土
5.2 生徒の特徴
穏やかで育ちの良い生徒が多い
落ち着いた雰囲気で、周囲と協力しながら生活メリハリのある生活
勉強・部活動・行事を両立し、青春を楽しみつつ努力する姿勢が顕著
5.3 学校の雰囲気
和やかで落ち着いた環境
緑豊かな敷地と相まって、心地よく学習できる国際的な視野
海外研修や留学プログラムがあり、多文化に触れる機会が充実
6. 入試情報・難易度
6.1 入試情報
一般入試
A試験: 2月1日(募集定員110名)
B試験: 2月4日(募集定員50名)
国語・算数・理科・社会の4教科
合格発表はインターネットで実施
帰国生入試
日程: 1月12日
募集定員: 若干名
試験科目: 国語・算数(2教科)
面接なし
受験料
一般入試: 25,000円
入学手続時納入金: 250,000円(入学金含む)
6.2 入試問題の傾向
算数: 計算問題・応用問題が幅広く出題され、途中式や考え方を簡潔に記述する形式も多い
国語: 説明文・物語文の読解に加え、記述問題が豊富。理由説明や言い換え問題も
理科: 生物・地学・物理・化学の4分野からバランスよく出題
社会: 地理・歴史・公民を横断する問題が多く、記述力を問われる
6.3 難易度
神奈川県内で「御三家(聖光学院・栄光学園・浅野)」に次ぐ難関校とされる
偏差値は約69~72で全国的にも高い水準
B試験は東京の受験生が多く参加するため、やや難易度が高い傾向
6.4 入試対策
過去問演習: 記述や応用問題が多いため、繰り返し取り組む
時間配分の練習: 問題量が多く、効率的な解答が求められる
基礎力の強化: 計算や基本知識の徹底が合否を分ける
7. 学費・経済面
7.1 学費の概要
初年度納入金合計: 約1,192,600円
(入学金、授業料、施設費、その他費用を含む)
内訳(例)
入学手続時納入金: 250,000円
授業料(年額): 468,000円
施設設備費(年額): 120,000円
その他(積立金、制服など): 186,600円
学則による納入金: 168,000円
7.2 経済的支援制度
奨学金制度
成績優秀者や入試成績上位者に対する特待生制度(授業料免除など)
日本学生支援機構や地方自治体の外部奨学金も利用可能
経済状況急変への対応
家庭の事情で経済的に困難になった場合、授業料減免制度が適用されることも
分割払い
積立金や制服費用など、一部費用については分割払いが認められる場合あり
8. 校内生活サポート・安全面
8.1 校内生活サポート
カウンセリングとメンタルサポート
カウンセリングルームに専門スタッフが常駐
学業・進路・人間関係など幅広い相談に対応
リラクゼーションや瞑想のプログラムなどでストレスを軽減
学業支援
学習アドバイザー制度: 1人ひとりに合った学習計画や進路指導
補習や特別講座: 苦手科目克服や受験対策をサポート
ボランティア活動
病院での演奏ボランティアや募金活動、炊き出し支援など、奉仕精神を育む取り組み
8.2 安全面の取り組み
生活安全教室
年2回開催し、ネットトラブル・災害対策などを学ぶ
SNSの適切な利用や個人情報保護、防災意識などを啓発
校内ルールと秩序
体育館や校庭の利用、昼休みの活動など、生徒会を通じて自主的にルールを定め、実施
自由を尊重しつつ、安全に生活できる仕組みづくり
ICTを活用した安全管理
勤怠管理や緊急時の連絡にICTを活用し、効率的な安全対策を実現
9. 卒業生と社会とのつながり
9.1 卒業生の活躍
著名な卒業生
将棋棋士の森内俊之氏、漫画家の塚原洋一氏など
学校の寛容な教育方針がプロとしての成長に寄与
進学実績
東京大学、横浜国立大学、早稲田大学、慶應義塾大学などへの合格者が多い
多方面でリーダーとして活躍する卒業生が多数
社会貢献活動
在学中に培った奉仕精神を、卒業後も地域や国際社会で実践する姿が多く見られる
9.2 同窓会とネットワーク
同窓会活動
節目ごとの集いで同級生や教師との交流を深める
母校支援や交流を目的とした多彩なイベントを開催
サレジオ同窓会連合
国内外のサレジオ系学校と連携し、国際的なネットワークを形成
幅広い世代・地域との交流や情報交換の機会を提供
職場体験プログラム
卒業生が社会経験を還元し、在校生のキャリア教育に協力
企業での職場体験や講演を行い、実践的な知識を共有
10. サレジオ学院の特色・その他
10.1 学校の特色
「25歳の男づくり」
大学受験を通過点とし、25歳で社会的役割を担える人材を育成
家庭と学校が一体となる「サレジオファミリー」の考え方キリスト教的価値観
良く生きることの意味を宗教の授業や行事を通じて学び、愛や奉仕の心を育む
10.2 学習プログラム
先取り教育
中学3年生で高校の内容を学び、英語・数学・国語など主要教科のレベルを高める探究活動(論文活動・クリスチャン・スピリット)
論文活動: 約8,000字の論文を執筆して探究心を養う
クリスチャン・スピリット: キリスト教的価値観をベースに社会問題を考察
10.3 行事と体験学習
野尻湖林間学校(中1), スキー教室(中2), イタリア研修旅行(中3)
建学の精神に触れながら国内外で学ぶ体験型プログラム
イタリア研修旅行ではトリノやローマを訪問し、創立の歴史を実感
10.4 まとめ
カトリックの精神に基づく全人的な教育
信念・理性・愛情を重視し、生徒の人格形成と社会への貢献意識を育む探究学習やICT教育、充実した行事
学力の向上とともに、人間性や主体性の成長を支援する取り組みが豊富部活動・行事・多彩な施設
生徒の多様な才能や興味を伸ばすための環境が整い、校内外での活躍の場が広い