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人生で初めて「がんばらなくていい」を教えてくれた人
別にがんばるから一緒にいるんじゃない。
何かをしてくれるから一緒にいるんじゃない。
がんばってもがんばらなくても好きなようにしていい。
別に何もしなくていいよ。
好きなようにしていいよ。
*
色々あって、子どもみたいに
いっぱいいっぱいになってよく泣き出すわたし。
8歳年上の主人はかつて、そう言ってくれた。
いや、今もわざわざ言わないけどそう思ってくれている。
わたしが「何かしてないから」って怒ったことも、機嫌が悪くなったことも「変われ」といったことも一回もない。
本当に穏やかな人。(わたしはよく怒るけど…笑)
大抵のことは「いいよ」「大丈夫」ってなんでもないことのように、ゆるっと答える。
はじめてわたしに「何もしなくていい」と言ってくれて、それが許されるのだと知ることができたきっかけの人だった。
*
「わたしはがんばらなきゃダメ。人より不器用だから。なんだか怖いことが起こりそうな気がするから」
そうした無自覚かつ無意識レベルの自分への認識をもっていたわたし。
今も気を抜くと、ひょっこり顔を出すやっかいな悪癖。
長女だったり、真面目だったりするから子どもの頃からなぜか頼られる事が多かった。
本当に不思議だった。
本当の自分と、人から受ける評価が一致しない感じ。
全然しっかりもしていないのに。
めっちゃ弱いのに。
超絶不器用なのに。
どうしてみんな、本当のわたしは見ていないんだろう。
どっちかというと、誰かに助けて欲しいくらいなんだけどな…。
だけど自分からなかなか言えない。
そんな自分だから仕方ない。
だから、現在も日々リハビリ練習中。少しずつ。違和感あるけど、楽になるためにやる。
素直に甘えられる人やわがままな人が羨ましい。(腹が立つこともある笑)
「がんばり屋さんだよね」
「よく考えるし大人でしっかりしてるよね」
「いつも一生懸命なさおりちゃんが好き」
そんな言葉をかけられる事が多かった。
本当に摩訶不思議である。
どうなっているのだろう。
いつしか「そうしなくちゃそこにいられない」という間違った認識で生きてきてしまった。
冷や汗かきながら、いつも影で努力していた。
わたしだけじゃなく、そういう人も多いのではないだろうか。
でもこれって、まぁまぁしんどいよね。
条件付きの「愛されるわたし」。
そんなわたしと似たあなたに伝えたい。
何かができるから、あなたは価値があるのではない。人が好いてくれるのではない。
何もできなくても、生まれたときからあなたにはそのまま価値がある。
月並みな、ありふれた言葉かもしれない。
悩みがあるあなたは、たくさんそうした言葉を本や人から聞いてるだろう。真面目だから、楽になりたいからその問題に向き合おうとするだろう。
でもよくわからない。
だからあまり信じられなくても。
それでも大丈夫。少しずつ。
人はそんなにすぐに変われない。
とにかく、そんなにがんばらなくてもいい。
今の半分以下くらいで大丈夫。
できないものはできない。
というか、案外周りも気付いてるものだったりするし(笑)
人に迷惑かけたくない、困らせたくない。
…いや、無理だよ。諦めよう(笑)
無理なのにがんばり続けなきゃいけない環境にいるなら、早く抜け出した方がいい。
とは言え、家庭環境や職場だったり、なかなか今すぐ難しいときもある。
身内ならなおさらほっとけないし、数年かかるケースもある。(わたしもそうだった)
だけど、いつかは離れることができる。
素の自分でいられる人が絶対にいる。
昔からの友達、家族。
すぐそばにいる。
そばにいなくても、自分がいる。
自分のペースでゆっくりと。
「何もしなくていい」
「がんばらなくていい」
…まぁ、それがなかなか難しいんだよ。
その気持ちもよーく分かる。
長年そう生きてきた自分を、そうするしか術がなかった自分。
ちょっとやそっとじゃ変わらない。
だけど、勇気を出して日々練習してゆるむと、がんばらくてもいいを自分に許すと
自分にも人にも優しくなれる。
あったかい世界が広がっている。
ダメダメな情けない自分を分かってくれている人。
人の評価なんて、適当で曖昧で身勝手なものである。
皆、結局自分の都合の見たいようにしか見ない。
バカバカしいのだ。
だからこそ、
かっこ悪すぎる自分をそのまま知っていて、見てくれる人こそ大切にしよう。
*
一緒にいて約8年経つ主人。
末っ子で家族に甘やかされて、でもたくさん愛されて育った主人。
人に助けてもらうこと、何かをやってもらうことにあまり抵抗がない。
「ありがとうございます」
ってすんなり受け入れる人。
わたしから見たら内容によってはヒヤッとするし、「ウソでしょ」びっくりすることもある。
だけど、人に可愛がられている。
年上の人からも、年下の人からもよく慕われている。学生時代は友達が多い人だったと話を聞いたり、今も交流がある様子から分かる。
自分は受け入れてもらうことができると信じているし、知っている主人。
だからこそ、人のこともすんなり受け入れられるのだ。
最初自分とは違いすぎてびっくりしたけど、
たくさんの視点を教えてくれている。
だからわたしの目の前に現れて一緒にいるのかもしれない。
*
20歳前後の頃。
占い師さんに言われたことがある。
「あなたはすごく真面目で素直でよく考える人。ウソはつけないから、人間関係は不器用かもしれない。だけど良い旦那さんに恵まれるよー。幸せになれる人だよ」
そんなことを言われたのを思い出した。
まだ主人にも出会っていない頃。
ふーんという感じだったけど。
今、また会えたら笑顔で伝えたい。
「当たってましたよ。ありがとうございます」
って。
*
出会ったときから、家族みたいな安心感のある人。
きっと前世でも家族だったに違いない(笑)
色々衝突もあるかもだし、
わたしはまだ未熟な人間なので、
うっかり恵まれた「当たり前」に埋もれて
感謝を忘れることもたくさんあると思うけど。
これからもおじいちゃんとおばあちゃんになるまで、ただ元気で一緒にいられればいいな。
だから。
1日でも長くいられますように。
と健康バランスを考えた夕飯を作りながら、ぼんやり思う。
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