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 年末年始に実家に帰省しなかったので、昨日私の実家に行ってきた。私が出張へ行くタイミングで、娘のコリスは、佐賀のじいじ・ばあばのところへ遊びに行った。時々、母のLINEからコリスがメッセージを送ってくる。「ママ、起きたよ」「ポポ(犬)の散歩に行ってきたよ」「お風呂入るよ」。1日に2回ほどの連絡を取り合う。週3日、営業の仕事をしながらカラオケの先生をしている父は忙しく、あまり家にいない。パチンコへ行くのをやめて、カラオケの先生をはじめてからは、体調がすこぶる良いそうだ。座敷にあった姿見がリビングのソファの前に移動していた。母に理由を尋ねると、振りつきで歌の練習をする父の様子を嬉しそうに話してくれた。なんだかんだ、今のふたりは仲良く暮らしているみたい。

 日曜朝、電車でコリスを迎えに行った。いつもの特急電車ではなく、普通列車を乗り継いで行った。いつもとは違う景色に出会うことができた。嬉しくて写真をたくさん撮った。

朝陽が昇った
鳥栖駅の前にスタジアム
お腹は空いてないのに食べたくなる装い
惹かれる
日曜朝、駅の風景
鳥栖といえば、サロンパスの久光製薬

 2泊3日をばあばと過ごしたコリスは、ばあばとのお別れが寂しくて寂しくてたまらない。駅まで迎えに来てくれていたコリスは私を見るなりひと言。

「ママまだ帰りたくない」
「そうだよね、夕方までたくさん遊ぼう」

コリスと母とポポの散歩に行った。川沿いを1時間半ほど歩いた。この日は暖かく、着込んで行ったジャンパーを脱ぎ、ベストを脱ぎ、荷物で手がいっぱいになった。

ポポ(犬)の散歩
ポポ

その後、川に船を流してキャッチする遊びをした。私が子どもの頃の遊びだ。船になりそうなものを探してきて、川上から流し、川下でキャッチするシンプルな遊びだ。川が途中で左右に分かれるため、どちらに流れるかを見届けて、船が流れた方に走る。川の流れが分岐すること、どちらに流れるかわからないことに、コリスは大興奮していた。やっぱり、先が見えないって面白いことなんだ。船を拾う網がないからと、葉を集める道具を車庫から持ってきて、抱えて走るコリス。夏にはトンネルに入って、スッポンの赤ちゃんを見つけようと約束した。

 「裏の畑でアンモナイトの化石を見つけた」と、コリスが見せてくれた。ここここれは、、、サザエのフタだ。。。裏返せば、確かにアンモナイトだ。「これはサザエだよ」とは言わずに見守っていると、庭にあるホースできれいに洗いはじめた。実家のジャングルには、おもろいものがたくさん落ちている。

アンモナイト

コリスと庭を歩いていたら、切り株の上にコインを見つけた。「ママ、金貨じゃない!?」錆びたコインをよく見ると、「ミ・カ・ド」と見慣れた三文字を発見。父の行きつけのパチンコ店だ。スロットのコインがなぜか切り株の上に。不思議なことが起こるのがジャングルだ。大事なことは、何を見つけたのかよりも、どこで見つけたのか。

金貨

 夕方まで遊んで19時の電車で福岡に帰る。車のなかでも、ばあばにぴったりくっつくコリス。「ばあばだいすき」。コリスは何度もばあばに伝えていた。「ばあばもだいすきよ」ばあばも言葉を返す。

 帰りの電車、ばあばと別れてふたりになった。「ママだいすき」とコリスが言ってくれた。「ママもコリスだいすき」と伝えた。「だいすき」と言ってもらえるのは、うれしい。

 書く仕事をはじめてからは、「だいすき」ってすんなり言えなくなった。「だいすき」とは言わずに、どう「だいすき」を伝えるのか…と考えはじめたら、「だいすき」を連発することに抵抗を覚えるようになったのだ。そこは関係ないだろうとつっこみたいところだが、根が修行僧なので自分に厳しい。「だいすき」って単純すぎるよなとか、だいすきってどう好きなんだよ?とやわやわの頭が急にカチコチになる。

「だいすき」は、だいすきだ。好きな気持ちは出し惜しみせず、何度でも伝えよう。コリスはいつも大事なことを教えてくれる。



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サオリス・ユーフラテス|正しい道より楽しい道を。最短距離より,寄り道を楽しんで。
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