水の瞑想「念水」
「水のように生きる」を標榜して三ヶ月が経ちました。今日は「念水庵」命名の原点に立ち還り、水をテーマに詩を書いてみます。
池の水面をただ眺めているだけで時を忘れ安らぎを感じます。なぜかはわかりません。(理屈抜きに)もうこれは瞑想ですね。
「水の念い」
静かな湖面を渡る一つ一つの小さな波紋が、朝の光にきらめきながら物語を語り始める
山を流れる清らかな川の声
岩を磨き、道を切り開く力強さは、変わることのない生命の流れ
打ち寄せる波は、 古の記憶を砂に刻み、終わりなき世を教える
高く舞う雲が、遥かな旅をするように
私もまた、この地球で 水のように生きている
形を変えつつ、流れ、そして溶け合いながら
雨が降り、土を潤し、 芽生えた命を育む
すべては一滴の水の恵みから始まり
・・・
すべてを水に流していく
昨日から雨が降っています。一昨日作った参禅堂に上がる石段を雨が伝い、空隙を埋めながら余分な泥を流している様子や、植えた苗木が育っていく成長過程を頭に浮かべながら、下手くそな詩を書いてみました。
お坊さんの友人のひとりが、マキノの地面をみて「ここは水が豊富だからきっと繁栄するよ」と話してくれたことを思い出します。
たしかに山からの択水が流れ込んで、ごつごつした石が多いこの土地は、もともと川筋だったのでしょう。
わたしには、生まれてすぐに亡くなった兄がいました。両親にとっての最初の子どもで、戒名は「梅香水子」です。
わたしは、その子の生まれ変わりかもしれません。
どおりで水に縁があるはずです。
「水の念い」は、海・雨・川といった自然環境をモチーフにしました。
ほかにも水にまつわる題材には事欠きません。
露 : 朝露や草の葉にとまる小さな水滴。新しい始まりや純粋さ。
滝 :力強く流れ落ちる滝は、変化と持続的な再生のメタファー。
湖 : 湖の静かで広がる水面は、内省と心の平穏。
雲 :水の蒸発と降水のサイクル。雲は変容とサイクリックなリズム。
氷 : 水の凍った形態として、氷は停止や静寂、困難な状況での美しさ。
霧: 神秘的で幻想的な霧は、未知への扉や隠された真実。
泉:生命の源としての泉は、再生や清浄な力の象徴。
原始の地球に衝突した隕石の中にわずかな水分があったのでしょう。
そのことを「地水火風」の四大と表した古代インドの洞察。
地球は水の惑星。
生物は水なしでは生きられず、その正体はほとんど水です。
今日のテーマ「念水」にちなみ拙句を無理やりひねり出しました。
一二三 十まで数え 水芭蕉
ミズバショウの花は白い苞に包まれ守られるようにして咲きます。観音様のようなイメージですね。
今日は「アース・ディ」!
ご覧頂き有難うございます。
念水庵