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禅の道(23)アンガーマネジメント

「禅の道」における「アンガーマネジメント」は、一般的な怒りの鎮め方ではなく、怒りの根源を見つめることで、根本的に理解し受け入れるアプローチです。この考えは「じん」の猛毒性を考慮したものであり、直感的な怒りの反応に即座に「オー・マイ・ジーン」”Oh my Gene”と声をかけることで、自己の遺伝子が引き起こす自然な反応であると認識し、そのままを受け入れることが鍵となります。

怒りの瞬間には、「これはただ私の遺伝子が作動した結果だ」と思うことで、自分自身を責めたり、状況をさらに複雑にすることを避けられます。「怒り」を抑え込むのではなく、そのままの自分を見つめ、受け入れる道が遠回りのようで実は近道というわけです。


この発想の原点はティクナットハン師の教えです。かの禅師は、怒りが生じたとき「おとうさん今日は」と心でつぶやきなさいと教えられました。私の心のなかにいる父親があらわれてくるのです、と優しく指導されていました。すごいと思いました。怒りは理屈抜きにすぐに消しなさいと申される方がほとんどでしたから、がぜん納得いきました。

私は子どものころからすぐにキレる「怒りんぼさん」でした。それが一番いけないと知りつつも、どうしても克服できなかった。最大の課題でした。そこで克服する術(すべ)をもたなければならないと勉強を重ねました。そしてようやくたどり着いたのが、この「オーマイジーン」だったのです。

潜在意識の中枢を占める「遺伝子」情報は、いかり・腹立ちの原因となります。善い悪いではないのです。少しずつ書き直すためには、キーワードが効果的です。英語圏の方たちは「オーマイガー」と神を意識するではないですか。私は自己流ですが怒りを超えるには「おーまいじー」なのです。

まるで「おまじない」のように、「おーまいじー」。「じー」はGene(遺伝子)であると同時に三毒の貪瞋痴の瞋(じん)であり、爺さんの「じぃ」でもあります。私自身が爺ですから、とても都合がいいのです笑。
最近は堂々と自分のことを「爺」と呼んでいます。

今日は満70歳の誕生日です。七五三の日に生まれたんです。だからいつまで経っても子供っぽい笑。坂本龍馬と同じ誕生日・命日です。今日は参禅堂の開単を記念して5人で坐禅会を開きます。「ともに坐る」私にとっての座右の銘を書き込みながら、毎日が新しいことを実感しています。


友人が持ってきてくださった竹の残りを使って、鹿威しをつくりました。「コーン」と甲高い音にはなりませんでした。試作ですから不安定ですが、とりあえず来客への「おもてなし」の一環です。動画は音が出ますので、お気をつけください。どうぞよろしゅう。

ご覧いただき有難うございます。
念水庵

水の音、竹の声、ああ幸せなり。

念水庵の鹿威し試作(2024/11/14撮影)

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