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挫折が醸成する唯一無二のタフネス

先日、会社で今期の人事評価があり、どうやら僕はタフな社員であるという評価をいただいたようでした。業務の幅も広くこなしつつ、出張も頻繁な現在の状態を難なくこなしている姿勢が評価されたようです。

そこで上司が「うちの若い社員はみんな真面目過ぎるゆえにすぐに落ち込んでしまう」という話を、僕のタフネスを称えながらしてくれました。

「俺は若い頃に数えきれないくらい失敗したし、思い出すのも恥ずかしいようなこともある。だから今の若い社員が小さなことで委縮して少し注意すると落ち込んでしまうのを見ていると、すごいもったいないと思う」という話をしてくれました。

最近は企業も労働環境を整備する必要があり、コンプライアンスやポリティカル・コレクトネスには慎重にならざるを得ず、若い人たちも失敗や挫折をする経験が職場ではしにくい状況にあるのかもしれません。

昭和な考え方と言われてしまうかもしれませんが、理不尽な苦境を耐えることでタフになることができるのは一理あるかとは思います。大きな失敗や挫折を経験すると、些細なことはどうでもよく感じてしまうものです。

僕も「タフな社員」と評価されましたが、実際のところは若い頃に胃がんの治療のために実施した胃の全摘出手術の後遺症を抱えながら働いているので、フィジカルとしては弱々しい存在だと思います。

しかし、それを乗り切った経験から、仕事での失敗などは「死ぬわけではあるまいし」と思えるようになっています。病気発覚に比べると仕事の失敗など大した出来事ではありません。

むしろ「仕事で失敗をする」という経験も、生きていたからこそできた経験だと思うようになり、その失敗も今後の人生に活かせるように前向きに捉えられている気がします。

運の良さや多くの人の助けもあって乗り越えることができた今だからこそ言えることですが「若い頃の苦労は買ってでもしろ」とは、こういうことなのかもしれません。買ってでもがんになりたいかというと、そんなことはもちろんないですが。

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