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管理職になりたくない時代

今の若い人たちは「管理職になりたくない」人が大半のようで、出世欲が乏しい時代になったらしい。

僕は一応のところ中間管理職になったわけだが、もともと今の若い人と同じように、あまり管理職にはなりたくなかった。シンプルに忙しそうだからだ。

そして実際に中間管理職としてある程度の責任と労働時間を受け容れて働いてみると、確かにしんどいと思うことが多い。これだったら「給料よりも自分の時間を優先」と思う気持ちは十分にわかる。

ただ、会社から役割を提案されたものを拒んでしまうと、他の社員や外部からの人材がその座に就くことになる。それを受け容れることができるのなら、そのスタンスでもいいかもしれないが、これが結構難しそうに感じている。

現代の社会は遂に「右肩下がり」の時代に突入してきた。今までは「今日より明日はきっと豊かになっている」という空気感のもと成長を続けてこれたが、今は「どんどん貧しくなっていく」という閉塞感のもと、暗いニュースばかりが流れる時代を細々と生きている。

栄枯盛衰という観念で考えてみると、この流れを防ぐことは難しいように思える。

どんなに栄えた国も、ある時を境に成長を止めてしまう歴史があり、大航海時代に覇権を握ったオランダやスペインやポルトガルが、これから世界のリーダーに舞い戻る様子が想像できるかというと少し難しい。

だから、せっかく降ってきたチャンスを拒んでしまうことは、こういった衰退の流れに乗っかりながら働くことを意味する。高いモチベーションで働けるというのは、長い会社員生活においては大切なことではないだろうか。

とはいえ、物凄く労働時間が長くなってしまう事実もあるだろうから、その場合は思い切って雇用形態を派遣社員や契約社員に転職して、割り切って自分の時間を有意義に利用できるようにするのが賢明な気がする。どっちにしろ、正社員として衰退していく日々を過ごすよりはマシなのではないか。

正社員で管理職ともなると責任は大きいけれど、チャレンジもできず右肩下がりに働いていくモヤモヤを考えると、早いところ出世して頑張ったほうがいいと思う。

そしてどんなに責任が重かったとしても、せいぜい解雇されて転職するだけだ。死んで詫びなければならない時代でもないし、転職も許容される社会になったのだから、やってみてダメだったらその時に考えるくらいの気持ちでチャレンジしてみてはどうだろうか。

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