読書について|月に5冊以上読む人は少数
この前、会社の懇親会があり複数の社員と話をしたところ、難解な本を読むのが好きな社員が複数名おり、思わず仲良く語りあってしまいました。
彼らはまだ20代と若い年代で、ミシェル・フーコーとかフランクルとか、その辺りを睨むように読みまくる日々を送っているようで、関心するとともに最近の若い人にしては珍しいなと思いました。
そこでふと、日本で読書をしている人ってどのくらいいるのだろう、と思って調べてみることにしました。文化庁の調査結果を調べています。
近年の日本は本を読む人口が減っているという調査結果が出てきました。47.3%が1か月に1冊も本を「読まない」と回答しているそうです。
これは結構な数の人が全く本を読んでいない現実を示しています。その理由は一体どこにあるのでしょうか。おそらくテクノロジーの発展だと思います。
発展したテクノロジーの恩恵を受けたことによって、人々は何か疑問を抱いた時に即座に回答を得ることができるようになりました。
Googleで検索をすることで疑問への回答を一覧から見つけ出すことができます。生成AIはチャット形式で対話するように答えを教えてくれます。
また、SNSも書籍の様な長文よりも目を引く画像を添えた、短文のポストが好まれる傾向にあります。
こういった環境で生きているうちに、自然と人々が「即答」を求めるようになってしまったのではないかと予測しています。
一方で、日頃の困りごとがあった時にわざわざ書店に足を運んで数千円を支払って本を買い、時間を掛けて本を読んで理解する行為は、費用対効果、いわゆるコスパとタイパが非常に悪いように思えます。
しかし、こうしてわざわざ本を読むという行為は、新しい知識を得ることに加えて頭を使って考えることを継続的に行うことを意味します。
テクノロジーの勃興によって情報が爆発的に増えているということは、誤った情報もその分増え続けていることでもあり、投資詐欺や情報弱者をターゲットにしたビジネスも流行し続けている現実があります。
誰もが平和で平等に生活できる社会は理想かもしれませんが、現実はそうはなっていません。これからは本を読んで知識を得ることで自分の問題解決法を見出していく人が生き残る時代になりつつあるということです。
たくさん本を読んでいると、思わぬところで知識と知識が繋がったり、物語と経験が繋がったりすることで、腑に落ちる瞬間が訪れることがあります。そういう時に世界は拡がることとなり、厳しく見えていた現実の社会も攻略可能なポジティブなもの(もしくは受け入れて楽しめるもの)に映ってくるようになります。
47.3%が1か月に1冊も本を「読まない」と回答している一方で、月に5冊以上読むという人と7冊以上読む人はそれぞれ3.2%程度しかいません。
普段から読書が好きだという人は月に5冊程度は意識しなくても、自然と読んでいるのではないでしょうか。
こうして考えると読書好きだという人は、日本の人口比で考えるとそれだけで知識人だと言えるのかもしれません。
読書家だという人はこれからの未来に対して自信を持って生きていってほしいと思っています。
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