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もののあはれは彩の頃。 感想
こんにちは。
・・・書くことが思いつかないので前置きは飛ばしますか。
そんな感じで、早速ですが今回喋り倒したい作品はこちら。
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QUINCE SOFTの「もののあはれは彩の頃。」です。
なんと!初めてのロープライス作品です。
ちなみに素人なので元値4,000円程度をロープライスと呼ぶのかは知りません。
ミドルプライスですかね。
私はこれまで好きなブランドの作品を過去作含めやる、またはよく聞くブランドの作品をやってみるというのが大半でFDなどを除きフルプラ作品しかプレイしたことがなかったのですが、そんな中今回これを買った理由としては
・セールで500円だった
・和の世界観が好きなので見た目とテーマで気になった
・作品ページのレビューでも評判がかなり良かった
という点になります。
つまり狙って買ったものではなく偶然発見して買ったもので、こういう買い方は初めてだったりします。
そんな何気なく買った作品が今回私に刺さりまくる結果となったので、本当にブランドとかで対象を最初から絞ってしまうのは機会損失を生んでるなと実感した次第です。
そんな感じで、今回もつらつらと感想を書いたので少々お付き合いいただければと。
作品名が長いのでここからは彩頃(サイコロ)って書きます。
全体的な感想(ネタバレなし)
設定の緻密さがとにかくやばい。
まずはこれに尽きます。
設定やギミックという観点だと、私がこれまでプレイした作品の中では断トツで凄いと思いました。
今後好きな作品を聞かれた際に、この作品は相当早く挙げることになると思います。
また、私は和風の雰囲気に釣られて本作品を買ったのですが、その期待を最初から最後まで全く裏切られることなく、作品を通して世界観が徹底されている点も外せないです。
双六、輪廻転生、妖怪、和装、秋の京都などなど、このワードで引っかかる方がいた場合は即プレイすることをお勧めしたくなる、そんな世界観だと思います。
逆に言えばこのあたりのワードで引っかからないと面白くない説は否めないかもしれないですが。
次にボリュームが結構あるのが驚きまして。
いわゆるロープラ作品(もしくはミドル)に当たるので、フルプラの作品に比べてボリュームも少ないのかなと思っていたのですが、全然そんなことなく。
むしろフルプラでも違和感が全くないレベルの構成という印象でした。
また肝心のヒロインもデザインがめちゃくちゃ良く、内容からは美少女ゲーというよりも異能バトルものに近い雰囲気を感じるものの、きっちり美少女ゲーとしての体裁も保てるヒロインたちだったと思います。
というわけでこの辺りから本編の感想になります。
プレイ前に見るには致命的なネタバレも含まれるので、未プレイの方はご注意を。
本編 ー 第壱面
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この作品はほぼ個別ルートがないに等しいレベルで、全共通ルートを解放後というか本編が全部終わった後にちょっとしたアフターストーリー的な個別ルートがあるだけなので、今回の感想はほぼ本編の話に終始します。
実態としては、第弐面が盤面によってそれぞれのヒロインにフォーカスされているので実質個別ルートに近いでしょうか。
そんな感じで書きたいことはふんだんにあるのですが、全体を通して感銘を受けた点について何点か。
<1つ目>
既読部分が実は既読じゃなかった件
おそらく今作品通して私が一番すげーって感動した部分です。
サラッと書きましたが、ガチでこのギミックに感動しすぎてこの瞬間にシナリオライターさんの名前を確認しに行きました。
どんな流れでノベルゲーを進めるかはその人次第だと思うのですが、いわゆる一般的なフォーマットとして共通ルート→個別ルートという流れの作品の場合、一人のヒロインの攻略を終えたら次はもう一度共通ルートの頭から読む人、分岐でセーブしていたところから進める人などなどいろんな形があると思っています。
で、いずれの場合にも当てはまることとして一回読んだ内容は既読扱いになるじゃないですか。
当たり前です、一回読んだわけですから。
既読スキップもバンバンできます。
しかしこの彩頃という作品、ここにギミックがあるわけですよね。
我々プレイヤー目線では第弐面の双六の盤面=一つの共通ルートが終わって、じゃあ次は第壱面の分岐から別の共通ルート(=別の第弐面)へ行きましょうって進めるので、分岐までの第壱面の流れはいわゆる既読部分に該当します。
しかし、作品中のキャラ目線ではいわゆる輪廻から抜けられないという事情のため、第弐面の各盤面をあがったところで結局また第壱面の振り出しに戻ってるだけなんですよ、これ。
輪廻で例えるなら一つの道で生涯を終え、元々いた道に転生したと言ってもいいかもしれません。
つまり、プレイヤー目線では全く同じ第壱面を読み返してるだけなのですが、キャラ目線では輪廻で戻ってきた何度目かの第壱面で、それを全く同じように辿っているということになっていて、根本的に捉え方が違うわけです。
プレイヤーは本当にただ同じ文を読んで第壱面を進めているだけですが、キャラクターのそれは黒幕の謀略によりn周目として同じように第壱面を進めてるということですね。
そもそも、本来はキャラクター側が我々プレイヤーと同じように「周回」という概念を持つことがあり得ないわけですが(周回するのはプレイヤーなので)、そこを双六と輪廻転生というテーマからキャラクターにまで影響させていると。
・・・凄くないですか?
プレイヤーとして当たり前のように進めていたところにプレイヤーすらも意識させないギミックを置いているというか。
この凄さを伝えきれない私の語彙力のなさが本当に申し訳なくなるのですが、プレイヤー目線である種当たり前のこの部分にギミックを仕込んでくるところに完全に虚を突かれた形で、もう本当に万雷の拍手を送りたいです。
また分岐に関わるサイコロの出目もプレイヤー側の操作で決まるわけですが、作品中でもこの点は双六の盤面外から操作をしていたという設定が素晴らしい。
盤面をコントロールしているのは作品外の存在であるプレイヤーではなく、作品内のキャラである黒幕である、という点を徹底するとこうもなるんだなと。
黒幕は・・・プレイヤーの君たちだ!かと思いました。
というか、黒幕がプレイヤーと同じ目線だったと言うほうが正しいですね。
<2つ目>
厨二感溢れる作品設定
厨二ではなくオシャレと言うほうが正しいかもしれません。
これは私個人の好みによるところが大きいのですが、輪廻転生の概念がバンバン出てきたところにめちゃくちゃ惹かれました。
リアル厨二病の頃にリボーンという漫画の六道骸というキャラに死ぬほどハマっていたのですが、この骸さんがまさに輪廻転生をベースとする能力使いだったんですよね。
そのときに輪廻のことを調べまくったので、急にこんな話をされると病気が再発するかと思いましたよ、ええ。
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で、よくよく見るとこの彩頃という作品、各キャラの能力(●縁)の設定がめちゃくちゃ練られてると思うんですよ。
カラスのなんかは普通にバトル漫画で出てきそうな能力ですし、黎のは悪用すると一番やばそう、京楓とかも受けたダメージを均一化するなら強いですし。
しかもその中で絶妙に得意・不得意の縁があったりもして、本当に異能バトルものと言われても違和感がないレベルだと思います。
さて、全体的な印象はこれくらいにしておき、第壱面は主に祇園。
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といっても、ここはチュートリアル的な盤面(にしては結構ボリュームがある)という感じであまり深堀することもないのですが、結構私に縁があるタイプの場所だったりもして、背景や地名を見るだけでもかなり楽しめました。
というか、実はそういう楽しみ方をメインに据える人もいるんでしょうかね。
京都の歴史が好きだったり、よく観光に行く方だったり、伝承系が好きな方とか、祇園という有名な土地ということもあり、美少女ゲー要素を抜きにしても楽しめる盤面だったと思います。
本編 ー 第弐面
第弐面は3種類+αあるので、私が進めた順でそのそれぞれについて簡単に所感を。
<秋の嵐山>
「幕が上がるは第弐面・秋の嵐山ー獅子身中の虫を討て」
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琥珀の個別ルートっぽい盤面。
どうでもいいですが、開始前にクナドが言うセリフがなんかオシャレでわざわざ書いてます。
この時点では攻略を見ず進めていたため、琥珀の個別ルートだと思ってウキウキであがったら大事なシーンがなく終わってしまって理解するのに時間を要しました。
ただ琥珀の可愛さを堪能する意味では必要十分な内容。
元々猫というだけあって分け隔てない、つまり好意を持っても素直に伝えるという部分がかなり良かったと思います。
また、盤面のギミックとしては出る目の順番が確定しているという、プレイヤーが気付きそうで気付けない絶妙なトリックが仕掛けられていたのが素直に感心しました。
これに気付いた黎はそりゃ勝ち確で余裕ぶりたくなりますよ。
ちなみに、私は最終的にみさきが自分を食ったのではと予想していたのですが見事に当たってしまって笑いました。
プレイヤー目線で得られる情報から予想できるかどうかってかなり重要だと個人的には思っているのですが、第壱面で自身を犠牲にする選択肢を取っていたのがまさにみさきの性格を表していましたし、プレイヤーがギリギリ予想できるところを攻めていて大変良かったと思います。
そして最後の琥珀が可愛すぎる。
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こういう月をバックにする構図が好きなんですけど、琥珀の可愛さや和装の雅な感じ、あとは何よりもこの表情がパーフェクト。
シンプルに好きです。
<秋の西院①>
「幕が上がるは第弐面・秋の西院ー地獄の沙汰も金次第ってね。」
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内容的には幼馴染御一行ルートという感じですが、進めていくとみさきの個別ルートっぽい感じでしたね。
双六的にも特殊ルールはあるものの比較的まともな内容。
また、このルートの終わりに初めてみさきとの某シーンが登場してワクワクしたのですが、それよりも今はどこの世界線にいて、つまりどういうことだってばよということが気になりすぎてあまり集中できませんでした。
嵐山の盤面ではまだ全体像が掴みきれていなかったのですが、みさきに関してはこのルートでフォーカスされたことで割と暗いバックグラウンドが見えたのが良かったですねえ。
マップ兵器系かと思っていた鹿乃ちゃんが対話に応じ、真逆のスタンスで揉めていたのが特に印象的。
そしてみさきの煽り能力がとんでもない。
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第壱面から畜生なところがあると思っていましたが(畜生道は関係ないはず)、それでもこのルートで一度心を壊されることで弱さが垣間見えたのが美少女ゲーとしては大変良かったと思います。
ちなみに、嵐山の盤面では鹿乃ちゃんが瞬殺されて消化不良だったのですが、この西院の盤面では鹿乃ちゃん成分を十分に補給できて大変満足でした。
<秋の西院②>
「続いて参るは第弐面・秋の西院ーせいぜい、頭を使うといいよ。」
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実質的なクレアの個別ルート。
ここは何気に重要な情報がバンバン開示されて、またこのルート全体がシナリオの伏線にもなっている盤面で、他二つの第弐面に比べて設定の練り具合がやばいと思ったところです。
まず一つは賽の河原=三途の川で、その辺りの詳細が分かった点。
ここは正直鳥肌が立ちましたね。
他ルートではみさきが亡くなっている、または病気でしんどい状況であることが分かっていたので、みさきが双六に参加している理由はまあすぐ分かるのですが、他のキャラも三途の川を渡ってることはつまり・・・
このタイミングで私は東野圭吾の某作品を頭に思い浮かべたのですが、当たらずと雖も遠からずという印象。
また、双六上で見ていた幻日が死ぬ直前に見る走馬灯というのもすげー設定だなと。
つまり幻日であり現実なわけですよね、これ。
この二つを意味を意図して使っていたと私は思っています。
続いて、これは伏線でもなんでもないですが、この盤面で主人公がクレアと共謀した勝ち方が面白すぎる。
絶対主催者が想定していないでしょと。
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なんか遊戯王でもこういうのありましたよね。
ループさせて相手のライフを延々と削る的な。
ただこの点もやはりプレイヤー目線でギリギリ予想ができそうな方法だったことで私の評価はかなり上がりました。
あとこの盤面、私はクレアの告白シーンがめちゃくちゃお気に入りです。
クレアもそれっぽいことを言ってましたが、周りの顔色を伺う性格だったり、縁もそれに準じた心を読む能力だったりで、基本的に思ったことを素直に言葉にできるタイプじゃないのが前振りになっており。
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しかもこれ、主人公が寝たふりしたのを分かった上で言葉にしてるのがたまらないんですよね。
そんな感じで、この盤面は情報の開示、後の伏線、クレアの可愛さ、輪廻の果て(あがりの意)でのクレアの積極性(意味深)など、この作品のコンセプトが一番表現されていたルートだったと思います。
本編 ー 第参面
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全てのルートを終えた後、エンディングに繋がる第壱面→第弐面→第参面が解放されるのですが、ここが実質的な京楓ルートですね。
黒幕は正直全然予想できていなかったので驚いたのですが(絵がないクレアパパかと思ってました)、やはり言及すべきは黒幕の倒し方でしょう。
最初のほうにも書きましたが、元々この黒幕は双六の盤面外から干渉しており、要は2次元の世界に対してz軸で干渉を行っていたようなものなんですよね。
なので2次元の世界のキャラたちは認識しようがないと。
それでいて過去双六を上がって現実世界に持ち帰れる縁を持ちまくってるとかいう「ぼくがかんがえたさいきょうのラスボス」みたいな能力で、どうやって倒すのかと楽しみにしていたのですが、予想を遥かに超えてきました。
世紀末リーダー伝たけしのマミーファミリー編で、たけしとトニーが戦っている最中にたけしの後頭部のガラスの破片がトニーにクリーンヒットした的な匂いを感じます(伝われ)。
何が言いたいかというと、何気なく見せられていた展開がまさかこんな終盤で活用されるなんて思ってもみないわけですよ。
このタイミングでもう一度シナリオライターさんの名前を確認しに行きました。
京楓の縁で黒幕を同じ次元に落とす、みさきの縁でとどめを刺す・・・あれやっぱりバトルものですかこれ。
最終的には全員が現実に戻るところ、特に双六の世界に至った死因もしっかりと明かされ、非常にスッキリとして終わり方だったと思います。
さて、ここで彩頃という作品の話はほぼ完結で、個別ルートはどのキャラも以下の流れで主に上質なサービスを提供する内容になっています。
現実に帰還、全員でめでたしめでたし
→双六でさ、俺らいい感じだったよね。
→愛を深めましょう。
というわけで多く語れるほどのことはないのですが、せっかくなのでキャラごとに個別ルートの感想も少々。
野々宮 京楓
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京楓さん、プロフィールのBカップって絶対噓ついてますよね。
そんなことはさておき可愛いですよねえ、京楓さん。
義妹なのか義姉なのか幼いころから家族として過ごしてきて、本来はそれほどツンデレじゃないのでしょうけど、双六中で”ツン”を積みまくったことで現実に戻ってからの”デレ”の攻撃力が高いというギミックの活用方法が非常にベリーグッドです。
京楓は第参面に突入するまで美少女ゲー的な動きが少なかったので思わず最初に個別ルートを選んでしまったのですが、お互いに好意を自覚したのが現実に戻って改めて一緒に過ごしたときってのがもうめちゃくちゃいいですよね。
他ヒロインは双六を通して明確に好意を伝えていますが、そういえば京楓はそういうのがなかったと思うんですよ。
記憶が戻っても家族でしかないから。
双六を通した関係性の変化というのが一つ見どころかと思いますが、こと京楓に関しては双六外で関係性を変化させてる点で対比になっていて、元からある程度特別な関係性だったのがこの点からもよくわかります。
つまり何が言いたいかというと、幼馴染は最高。
そういえば、京楓はヒロイン勢の中で唯一和装を着ていませんよね(見逃しがなければ)。
絶対に似合うと思うのですが!!!
琥珀
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今作品で一番期待を裏切られた枠です。
はい、もちろんとてもよろしい意味です。
珍しくこの手のヒロインを一番好きになったかもしれません。
琥珀は猫が人になってますが、動物に限らず人じゃない存在が人になったらロリっ娘率が高い気がするのはなぜでしょうか(ド偏見)。
そして元が動物っぽく、主人公に対して好意を剝き出しにしているのがめちゃくちゃ可愛く、またこれも動物っぽく「発情期」を絡めてくるところなんて天才かと思いました。
嵐山の盤面では主人公に好意を伝えたものの、あがり後の世界では猫に戻ってことで輪廻の中での関係性の発展はなかったので、もっとイチャイチャが見たかったなあというのは正直あったりします。
・・・が、シーンが想像以上にエッッッッすぎてもうこれでいいのでは?という気がしたりしなかったり。
ちなみに琥珀関係でのMVPは、第壱面で出会ったときにこのミニスカ和装をチョイスした暁君だと私は主張します。
実は双六では主人公の割にそれほど役に立っていないと私は思っているのですが(爆)、この点だけでお釣りが出るくらいの貢献をしてくれたと思います。
また、琥珀の着けているリボンが可愛いですよね。
別作品でも言及したことがあるのですが、ヒロインが着ける髪飾りって割と特徴が出ると思ってまして、この作品でもヒロインごとに違うリボンなどを着けているのがいいなと思っておりまして。
特に琥珀はデフォルトがあの和装ですから、帯の色と合わせた赤色系のリボンがとても似合っていて、個人的に評価が爆上がりしました。
鬼無水 みさき
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こちらも京楓と同じく幼馴染枠ですが、家族とは異なるので純粋な幼馴染とでも言いましょうか。
双六上では頭の切れる存在で結構主人公をリードしていたので、さてはお姉さんぶって甘やかしてくれる系か?と淡い希望を抱いていたのですが半分くらい正解でした、ありがとうございます。
「お姉さんぶって」と我欲にまみれた枕詞を付けたがためにその部分は不正解でした。
この作品、攻略ヒロインは基本的に同級生(琥珀は年下扱い?)なので、こう、なんというか・・・年上っぽく甘やかしてくれる枠が足りてないのではと懸念していたんですよね(私の好みの問題です)。
そんな中、みさきはかなり私の理想に近いムーブをしてくれまして、この作品の実用度が一気に上がった気がします。
また、ストーリー的にも双六から持ち帰る縁を大誠のにしたことで、病気から快復するというハッピーエンドなのが後味良く。
この作品のテーマを象徴するようなヒロインであるとともに、比較的な王道なヒロインであったように思います。
クレア・コートニー・クレア
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本作品で一番美少女ゲーのヒロインっぽいムーブをしてたヒロインことクレア。
本作品では琥珀が一番好きなのですが、正直クレアも一番好きです。
まあ得てして美少女ゲーをプレイするとこうなるものです・・・なりますよね?
またクレアは橘まおさんボイスがいいですよね。
紅月ゆれる恋あかりの紅葉でしか私は聞いたことがなかったのですが、改めて好きなタイプの声だなと思った次第です。
そして私服がめちゃくちゃ可愛い。
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この私服、もっと見たかったですね。
特に全身で(真顔)。
個人的にクレアの衣装差分(制服、私服、和装)が全てドストライクで、ヒロイン勢の中でも一番良かったと思います。
そういえば、クレア(と家族)が働いているカフェのあかりって同じような場所があったりするんでしょうかね。
興味がありつつ一度もしていない聖地巡りってほどではないですが、知っている地名が多く出てきたので、まずはこのカフェとかあれば行ってみたいなあ。
その他
鹿乃ちゃんが可愛い。
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主人公と鹿乃ちゃんとの仲直りなんとかがあるのかなと第弐面攻略あたりは考えていた(≒切望していた)のですが、さすがに欲張りさんでしたか。
とは言え、大誠とほぼ結ばれる形に落ち着いたのは良い落としどころだったと思います。
第参面での大誠はかっこよかったですからね。
現実に戻ってからもきっちり繋がっていて、デレデレしてる鹿乃ちゃんを拝めただけで私は大変満足です。
あと男性陣もかなり癖があって良かったと思います。
特に黎とカラス。
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この二人、よく喋るんですよねこれまた。
そしてなんというか、この二人が喋ると会話のリズムがちょっと変わるんですよ。
だからこそというか、性格にしても縁にしても一癖二癖あるタイプのキャラクターであることで、読んでて飽きないようにさせる工夫を感じました。
男主人公が良い作品は面白い作品などとよく言われますが、その主人公と関わりがある男キャラ(学園の作品だと同級生の男友達的な)のほうが私は大事だと思っています。
その点でもこの作品は良いキャラが揃ってるなあと感服した次第です。
全体を通して
軽い気持ちで買ったのですが、とんでもない作品と出会えました。
最初にも書いたのですが、今後おすすめの作品を聞かれたときはこの作品を相当早く挙げることになりそうという、そんなレベルで私に刺さりました。
和の世界観、設定の緻密さ、ヒロインの可愛さ、どれをとっても素晴らしいの一言。
500円で買ったのが申し訳なくなるレベルで面白かったです。
冬茜トムさんというシナリオライターさんとのことで、既に今後同じライターさんの作品をプレイする気満々です。
Xで通りすがりの方が、彩頃が好きならジュエリー・ハーツ・アカデミアもおすすめと教えてくれたので、まずはその辺りから。
したい作品が右肩上がりで増えていきますねえ。
この作品で唯一改善点があるとするなら、UIのとこでしょうかね。
メッセージボックスの位置とコマンドボタンの配置から結構双六の地図が重なって見えにくかったんですよね。
双六、特にそこに書かれている宿命がシナリオ上の大事な部分になるのでもう少し見やすくしても良かったかなと思った次第です。
あと感じたのはR18でなくとも十分に面白そうだなという点。
逆に言えば某シーンを優先する紳士諸君は一呼吸置いてから購入するほうがいいかもしれません。
総じて、繰り返しになりますが本当に良い作品に出会えました。
自分はやっぱり和風が好きなんやなってところも再確認しましたし、こういう伏線が多く絡むシナリオも非常に好みで。
調べたところ、このライターさんはその手のシナリオで一目置かれているとのことなので、やはり他作品もプレイしてみようと思います。
・・・これ以上増えないように積みゲーをある程度捌いてから(フラグ)。
最後に余談。
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やっぱり押入れの奥から引き出して、リボーンを読み返そうかしら。
ちなみに、骸がこの六道に言及したのは一番最初のみで、あとは普通の幻術使いっぽく戦ってます。
ではまた機会があれば。