再見。
とまとゲストハウスに引っ越してきてはや2か月。
多くの人たちがやってきて、多くの人が去っていった。
そして、今。
コロナの影響で人がいなくなった。
初めてドミトリーの部屋で同じになったのが、台湾人のコウ君。
コウ君はぱっと見、同じくらいの年齢かと思いきや、32歳。
日本語も大体、理解できるし、もちろん中国語も堪能。
台湾にいたころはパン屋さんやキャンプ地で料理を作っていたそうだ。だから、コウ君はいつも本格的な料理を作る。
ワーホリビザで1年間、東北や関東圏を経て京都にやってきた。
私は大学在籍中、中国人と関わることはあったけど、台湾人と面と向かって話すことは初めてだった。
中国人が感じていることと、台湾人が感じていること、アイデンティティの違いや言語の違いなどとても気になっていた。
もともと、歴史を大学では研究していたし、実際、台湾や中国にも行ったことがあった。
コウ君と初めて出会っていろんなことを聞いた。
中国についてどう思っている?
中国語と台湾語の違いは?
台湾の若者って日本と同じ感じ?
コウ君はとても親切に何時間もかけて教えてくれた。
そして、私にとってはとても興味深い話だった。
台湾の人たちは政治に関してとても関心が高いと感じる。
数年前にあった総統選挙のために自分の祖国にはせ参じるのだ。しかもその数は少なくない。
コウ君自身もかなり、台湾の国内政治や中国、中国共産党に関してのニュースに対してアンテナを張っていた。
日本の国会答弁も台湾の言語で翻訳されている動画を見ているのだから、驚きを隠せない。
そんなコウ君もビザの延長申請が通らず、5月にまで期限が迫っていた。
さらにコロナで4月いっぱいで関空からの台湾便がなくなるというのだ。
彼は急遽、帰ることになった。
2週間の自宅待機を台湾でしていることだろう。
果たして、いつになればみんながまた、あえるのだろう。