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2期連続赤字からの復活:逆境からの融資獲得

いつものように事業計画書を作成していたある日、キーボードのカタカタという音が響く中で、スマホが振動しました。画面を見ると、ここ数年最も信頼しているビジネスパートナーからの連絡です。

「新しいクライアントが事業拡大を考えているんですが、資金調達の相談に乗っていただけますか?」

このパートナーとは、これまで多くの案件で成果を上げてきた間柄です。彼が紹介してくれたクライアントは、【室内型光線銃シューティングゲーム】という、遊び心溢れるサバゲー事業を展開していました。その瞬間、以前マレーシアで見かけたゲームの記憶が蘇り、私は少しワクワクした気持ちになりました。

1期目の試練

初回の融資相談に向けて、まずは知り合いの地方銀行や信用金庫に打診しましたが、結果は全滅。1期目は赤字が確定しており、売上もまだ少なかったため、融資は見送られてしまいました。それでも代表は諦めず、自己資金で事業を継続し、営業活動に全力を注ぎました。

2期目の危機

2期目の決算書を見たとき、私は息を呑みました。赤字はなんと1期目の3倍に膨れ上がっていたのです。「もはやこれまでか」と頭をよぎりましたが、代表の熱意に突き動かされ、再び金融機関に打診することを決意しました。

まず、かつて協力してくれた地方銀行に相談しましたが、返答は厳しく断られました。次に、別の信用金庫に足を運び、営業計画の改善点を説明しましたが、ここも結果はノー。さらに他の地域の信用金庫にも出向きましたが、赤字続きという状況ではどこも前向きな返答を得ることはできませんでした。

何度も金融機関のドアを叩きましたが、どこも首を横に振るばかり。次第に「もうだめかもしれない」という思いが強くなる中、最後の希望を抱いて、ある一行に打診しました。

奇跡的な融資

その金融機関の担当者は、なんとサバゲー愛好者でした。面談では事業の詳細よりも、むしろ趣味の話で盛り上がり、終始和やかな雰囲気に包まれました。代表も私も「これはいける」と感じながらも、慎重に結果を待つことにしました。

数週間後、担当者から電話があり、ついに融資OKの連絡が届きました!申込額は減額されましたが、私たちが最低限必要としていた目標額はクリア。代表と私は大いに安堵し、喜びを分かち合いました。

経験から学んだこと

今回の経験を通じて、数字だけで判断する金融機関が多い中でも、事業の将来性を信じてくれる担当者に出会うことが、困難な状況でも道を切り開く鍵になると実感しました。たとえ赤字であっても、改善の余地があれば融資を得られる可能性は十分にあるのです。

この「逆境からの融資獲得」のポイントについては、また別の機会に詳しくお話ししたいと思います。

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