見出し画像

介護・医療・地域関係者が語る「住民の幸せ」

介護や医療の分野では事業所や所属が違っても、利用者さんのために「チーム」として連携を取ることが頻繁にあります。
でも長くチームを組んでいても、誰がどんな思いで仕事をしているのか、何を大切に思っているのかは、案外知らないものです。
あらためて、思いを聴き、意見を述べ、刺激し合うプレゼン会「happy signal」を、先日開催しました。

happy signalのはじまり

happy signalは、医師、作業療法士、社会福祉士の3人が一緒に運営しているプレゼン会です。
大阪府北摂エリアの介護関係者のみなさんが作った「02会」というプレゼン会があります。今から4年前、私と在宅医療に熱心な先生(医師)とで、その「02会」に参加しました。
そこでは、介護に関わるきっかけや、何を大切にしながら医療に携わっているのかを熱弁するプレゼンターの姿がありました。何度が参加したのですが、そこは毎回違う方のプレゼンを怒涛の如く聴ける贅沢な場でした。
先生と私は、すぐに「私たちが働く都島区(大阪市)でも、プレゼン会をしよう」と決めました。テーマは「住民の幸せ」。一見きれいごとのようなテーマ。でも、介護や医療の仕事は突き詰めればこの「住民の幸せ」につながっていますし、介護医療従事者、地域活動者も住民の1人です。
こうして、ちょっと青くさいテーマでhappy signalは始まりました。

2023年2月18日のhappy signal

happy signal チラシ

2月18日(土)に開催したhappy signalでは、介護医療分野以外に、教育、芸術関係者の方々に、プレゼンを依頼しました。みなさん大変お忙しい方ばかりですが、快く引き受けてくださいました。
プレゼン時間は1人10分間。

①独立開業をされた作業療法士さん。作業療法士さんと言えば、病院におられるイメージがありますが、患者さんのご自宅を訪問してのリハビリ。しかも保険ではなく自費でのリハビリです。なぜこのお仕事をされているのか、ご自身の幼い頃の経験から現在に至るヒストリーを話されました。

②訪問介護事業所の男性介護士さん。訪問介護分野は、従事者も利用者さんも女性が圧倒的に多いです。その中で男性が働く意味、やりがい、利用者さんへの思いが伝わってきました。スライド資料なしの「聴かせるプレゼン」が新鮮でした!

③いつも仲良くしていただいている社会学が専門の大学の先生。話すプロに10分間のプレゼンを依頼していいのか、正直なところ迷いました。当然ながら圧巻のプレゼンで、なぜ認知症カフェを大学でしているのか、原点となる「思い」の強さが響きました。

④デイサービスで働く介護福祉士さん。大阪府高槻市でとても珍しい取り組みをされているデイサービスがあると知り、プレゼンをお願いしました。一般的に、高齢者対象のデイサービスでは、「レクリエーション」や「リハビリ」が中心ですが、ここでは「お仕事」がメイン。希望者はデイサービス利用中にお仕事ができるそうです。利用者さんを「クルー」と呼ぶ発想、テーマパークみたいでかわいいですよね。

⑤大阪市都島区生まれのミュージシャン。ライブ活動の他に、音楽を通して街に活力を届けています。公園で集まって歌う「歌声サロンそよ風」は、都島区の風景を変えたと言える活動です。最後に全員で「都島讃歌」を歌いました。アンケートで「歌声に癒されました」と感想を寄せてくださった方もおられました。

立ち見が出るほどの盛況

プレゼン会後の懇親会

参加者総勢40人となったhappy signal。
せっかく多種多様な方々が集まったのだからと、懇親会を催しました。
実は‥受付でみなさんに缶ビールやジュースを配布し、飲みながらのプレゼン会だったので、懇親会の時にはいい感じのほろ酔い。
懇親会スタートと同時に、あっちもこっちも楽しそうな話し声が聞こえてきました。

「かんぱーい」でスタートしたプレゼン会

いただいたご感想

アンケート等でいただいたご感想をご紹介します。(抜粋)

“いろんな方との繋がりが増えて嬉しいです”
“知らない世界を見聞きできました”
“質問時間がもう少しほしかったです”
“それぞれのプレゼン全部がおもしろかったです”
“今後の人生に良い影響を受けました”
“医師として地域を巻き込んでの活動ができないか、忘れていた思いを思い出させていただきました”
“がんばっている人の話を聞けて良かったです”
“対面でプレゼンを聞かせていただき、いい刺激になりました”
“地域で暮らし続けるには、人とのつながりが大切だと実感”
“自分が今悩んでいる、地域やつながりについてのプレゼンを聞かせていただき、勉強になりました”
“happy signalの盛り上がりを感じました”
“目からウロコ”
“プレゼンターの方の生き生きした話を聞き、自分自身に問いかけています”
“皆様の熱い想いを受け取ったら、涙がこぼれました”
“同世代の頑張りに、勇気をもらいました”
“介護福祉業界の真面目でユーモアのある面が見られて、ちょっとイメージが変わりました”

これからのhappy signal

今回、対面のみで開催をして感じたことは「リアルの良さ」です。
オンラインで開催したこともありますが、やっぱり人と会って直接話して笑う楽しさは格別だと感じました。
未来は何が起こるかわかりませんが、できるだけ対面で、リアルに語り合える形式で、このhappy signalを続けていけたらいいなと主催者一同思っています。
次回もお楽しみに。
happy signal facebookページ

はる社会福祉士事務所 代表 佐々木さやか

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?